第1302話 真実の口作成過程

「おとうさんがアキラさんとの訓練に向かわれた。

その為、おとうさんが引き受けたマックスからの依頼を我々で完遂させる必要がある。」

「嘘をつけない部屋を作るんでしょ?神威を強めに込めればなんとかなるかな?」

「私だけじゃ足りないかも、おとうさんと違って建設系じゃないし。」

「じゃあみんなで神威を込める?」

「それならみんなで同じイメージを持たないと、設計図を作って・・・」

「わふぅ、ポメが作るのです。」

みんなで会議をしている中、ポメが手を上げ作ると言い出す。 


「ポメ、あなたは強化系でしょ?

一人で作れないはずよ。」

「出来るのです、それに嘘を見つければ良いのです、ポメはそれを作った人を知ってるのです。」

「作った人?」

「そうなのです、だからポメが作るのです。」


「わかった、そこまで言うならポメに一任する。

みんなも協力するように。」

「「「はーい。」」」

「頑張るの出来るのです。」


こうしてポメの手による真実の口の作製が始まるのであった。


「わんわん、オケアノスおじいちゃん、相談があって来たのです。」

「なんだいポメちゃん、どこの国を洗い流せばいいんじゃ?」

「洗い流さないでいいのです、真実の口の作り方を聞きたいのです。」

「真実の口?ああ!地上にあるレプリカの事を言っておるのか?」

「そうなのです、嘘をつくとお口が閉まってナイナイするのです。」

「地上の真実の口にはそのような効果はないが、ポメちゃんが必要と言うのなら一緒に作ろうか?」

「必要性なのです!ポメはいつまでも年少さんでは無い所をみんなに見せるのです。」

「良い気合じゃの、わかった創ろうでは無いか。」


オケアノスは雑作もない事のように真実の口の外枠を創り上げる。


「オケアノスおじいちゃん、ポメが作るのですよ。」

「ふぉふぉ、これは外側だけじゃ、大事な中身はポメちゃんに創ってもらおうかのう。」

「作るのです!」

ポメ尻尾をフリフリしながら神威を込めていく、まだ拙いポメの神威をオケアノスは全体に行き渡るように調整していた。


「ふむ、ポメちゃんいい調子だな。」

「褒められたのです。」

「ふむ、ここはこうした方が使い勝手が良かろう。」

「お口が大きくなったのです。」

「これで胴体まではちゃんと入るようになったぞ。」

「わふぅ、お手々だけじゃないのです。」

「そうじゃ、何でも入るようにしておいた方が後々改修する必要も無いじゃろ?」

「オケアノスおじいちゃんは凄いのです、色々考えているのです。」

ポメの尻尾は大きく振られていた。


「完成なのです!」

オケアノスの全面協力のもと、真実の口が完成される。

「ポメちゃんよく頑張ったな。」

「オケアノスおじいちゃんのおかげなのです。

お礼にお肩を揉むのです。」

「ほっほ、それは良いのぅ〜」

「任せるのです♪」

ポメはオケアノスの肩を揉む


その光景は仲の良い祖父と孫に見えるのであった。

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