第385話 戦線押し上げ
「無駄に数が多いのよ。」
シモは一刀のもとに斬り伏せていくが数が多く、前に進めなかった。
「うにゅ〜時間をかけれないのよ・・・鬼さん、孫、ホウちゃん、タマちゃん来るのよ。」
「お呼びでございますか?」
シモの傘下が現れる。
「シモの敵を討ち滅ぼすのよ、シモには時間が無いのよ!」
「姫様の御命令承りました。全員突撃だ!見敵必殺の精神で敵を討ち滅ぼせ!」
「おぅ!」
酒呑童子の号令で鬼達が金棒片手に手当り次第魔物を始末していく。
「嬢ちゃんがこんなに慌ててるとはな、わかった力を貸すぜ!伸びろ如意棒!」
孫行者は如意棒を伸ばし、なぎ倒していく。
「きゅ〜〜〜きゅ!」
タマはシモの頭の上に乗り、大量の火の玉を呼び出し、シモに近寄るものを焼き尽くしていく。
「うにゅ!道が開けたのよ〜シモも吶喊するのよ!」
魔物風情にシモが率いる集団を止める事は出来ないのだった。
その頃、マックス率いる騎士団も魔物に突撃を開始していた。
「一つ斬ってカルラさんの為に!
二つ斬ってもカルラさんに!」
マックスは前線に立ち魔物の首を斬っていく。
「団長は後ろに下ってくださいなぁ・・・手柄は俺達のものだぁ。」
他の騎士達も恰好をつけて戦いは激化していく、アキラの訓練の成果もあり、強力な魔物相手にも引けを取らず、集団で打ち倒していく。
騎士団の方に向かってきていないとはいえ、戦線は徐々に押し上げられていくのだった。
ただ戦闘が激しくなればなるほど部下の騎士達の雰囲気がおかしくなる。
「斬れ、目にうつる物すべてを斬るんだぁ!」
「敵は抹殺だ!」
「斬らないと爺さんに斬られる!」
どうやらアキラとの戦闘訓練が思い起こされ、非常に好戦的になっているようだった。
自らの傷もかえりみず、突撃を敢行していく。
「ケガをしたものは後ろに下れ!」
「ヒャハハハ、魔物は滅殺だぁ!」
「下がらんか!」
副官のネルソンが頭を抱えながら強制的に後方に下げて強制的に治療を行う。
本来なら治療後暫くは体力回復の為に動けないのだが・・・
「キズがふさがったなら、敵を斬らないと!」
「落ち着け、少し休んでいけ。」
「そんなの許されるわけ無いだろ?斬らないと爺さんが来てしまう!」
治った先から全員戦線に復帰していく。
異常なまでの進軍を行っていた。
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