第180話 ルナの召喚

「ショウくん、ヘルマン少しいいかい?」

「ヨシノブさん、どうしました?」

俺は二人にルナの事を相談する。


ショウ達は勇者召喚に巻き込まれたことがわかっているが、何故ルナがこちらに来たのかがわかっていなかった。


現状わかるのは、京都で観光していた所、光に包まれ、気付くと戦場跡地にいたということだけだった。


「戦場で何か変わった事はあったのか?」

「そういえば、基地まで届いていた攻撃、あれって剣撃に似てませんか?」

「剣撃?」

「はい、よくアニメやゲームにあるような・・・」

ショウの言葉を聞き、言われてみればと思うところがあった。


「しかし、そのような話、聞いた事が・・・いや、ありますね、昔の物語になりますが、勇者が放つ一撃は天を貫き地を割るという話がありました。」

ヘルマンは否定しようとして訂正する。


「勇者か・・・普通なら無いと否定するのだろうけど、勇者はいるからね・・・

しかし、勇者がいたからといって地球の人が召喚される事と繋がらないよな。」


「そうですね・・・」

「いったい何があったのか?」

ルナの召喚は謎に包まれており、二人も首をかしげるのだった。


その頃、聖女を探していたルールの元に主神が神託をおろす。

「ルールよ、何をしておる。」

「これは主神様、言われた通り勇者の力を回収しましたよ。これから聖女に向かうところです♪」


「この馬鹿者が!何故力を奪う際に地球と繋ぐ必要かあったのだ!」

「えっ?私、そんなことしましたか?」

「無自覚か・・・よく確認してみろ!」

ルールは履歴を調べる。

「ちゃんとしてますよ、勇者召喚のステータス変更画面からちゃんと操作しましたし。」


「それは召喚の時の操作だろう!

ただ変更するだけでよいのにお前が勇者召喚から操作したせいでまた一人地球から呼ばれてしまったではないか!」


「あれれ?おかしいなぁ」

「おかしいのはお前の頭だ!お陰でワシはアマテラスに頭を下げにいったのだぞ!」

「頑張ってください!部下の責任をとるのが上司の勤めです!」

「お前が言うな!いいか、もう失敗するなよ、次はないからな!」

そこで神託は終わる。


「主神様も心が狭いなぁ~ちょっと間違っただけなのに、仕方ない、呼んじゃった子に何か加護でもつけてあげますか。」

ルールはヨシノブの基地の方向に進むのだった。


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