第122話 子供裁判
「被告シモ、申し開きはあるか?」
「ないのよ、シモの大失態なのよ・・・」
シモは子供達裁判にかけられていた。
罪状は子作り推進違反である。
「ならば、被告シモにお菓子禁止、1ヶ月に処す。」
「あうう・・・もう少し減刑をお願いしたいのよ。」
「黙りなさい、鈍感のおとうさんが折角攻勢に出ている好機を邪魔した罪は非常に重い!
被告に反省がみられない事から、刑を増し、デザート禁止、一週間つける事とする。」
「にゃぁぁぁ・・・」
シモは重い?罪を背負うのだった。
そんな事が行われているとは露知らず、俺とサリナは子供達が連れて来ると言っている友達を待つ間、のんびり、仲良く過ごしていた。
一週間後・・・
そんな中、子供の一人ハートが路地裏に住んでいた子供達を二百人連れて来た。
連れて来た子供達はハートの後ろで整列している。
「ヨシノブさん、この子達も基地に連れていって貰えませんか?」
「ああ、いいよ、基地のルールの説明は頼めるかい?」
「もちろんです。既に多少の礼儀は教えています。そうだろ?」
「サーイエッサー!」
「声が小さい!」
「「サーイエッサー!」」
「ハートこれは?」
「恥ずかしながらまだ、訓練途中ですから、挨拶しか出来ていません、これからじっくり鍛えていきます。
お前ら嬉しいだろ!」
「光栄であります!サー!」
全員が直立不動で声を出していた。
「・・・ハート、ホドホドにしとくんだぞ。」
「任せてください!一人前の人間にしてみせます!」
妙に気合いの入っているハートに引きつつ、新たな子供達の事は子供達同士に任せるのだった。
こうして、俺達はマインズ王国の滞在を終える、そして、帰路につこうとしている時に城から連絡が入ってきた。
「勇者が竜退治の為にマインズ王国に来る?」
「はい、実際に来訪するのは来月になるようですが、ヨシノブ様に連絡するように言われました。」
「その竜というのはどんな存在なのかな?」
「はっ、この世界におられる四大竜の一体でフェオンという名の竜にございます。」
「それは退治する対象なのですか?」
「エルフの信仰の対象にもなられているので、倒す必要性はありません。
フェオン様は穏和な方で人と対話が出来、必要なら助けてくれる存在にございます。
陛下も勇者が此方に来られたら止めるように伝えるでしょう。」
「連絡ありがとう、ルーズ王によろしく伝えてください。
来月にはまた此方に来ますので。」
「はっ!陛下にお伝えしておきます。」
俺は一先ず基地に戻り、勇者との面談に備えるのだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます