第66話 コウキの親
コウキの親とマイ達の親はもめていた。
「なんでうちの子だけが死んでいるのよ!
そんなの信じれるわけないじゃない!」
「落ち着いてください。彼等が嘘を言っているとは思えないのです。」
マイの父、ユウキはコウキの両親にコウキの死を伝えた。
コウキの父タクミは肩を落としていたが、既に覚悟していたのか納得した表情だったが、
母のシズカは納得出来ないとユウキに噛みついてきていた。
「そもそも異世界なんて、そんな話を信じる方がおかしいのよ!」
「私達もそう思いました、しかし、亡くなられた方が向こうにいましたし、地球に無いような物があったのです。
これは信じるしかないのでは?」
ユウキはヨシノブからみんなが写っている異世界を背景にした画像やワイバーンの画像を送ってもらっていた。
それをシズカにも渡したのだが・・・
「こんなのCGよ!何とでも出来るわ!」
「いや、そもそも私達がCGを用意する意味が無いでしょう。
子供達に会えないのは同じなのですから。」
「何を言ってるの!あなた達はテレビ電話で話したのでしょ!
なら、私の息子のコウキも会わせなさいよ!」
何度、ユウキが話しても平行線を辿っていた。
そして、シズカは何を思ったのか、ユウキが渡した画像をSNSにアップする。
『この画像のある景色が何処かわかる人はいますか?
息子が行方不明なんです。
解析出来た方に五百万円差し上げます。』
何枚かある画像全てをアップしたうえ、現金五百万の画像をのせて捜索依頼をだした。
その中にワイバーンの画像もあった。
最初にワイバーンの画像を検証する者が現れた。
あまりにリアルに出来ていた為、興味を持つものが多くいたのだ。
しかし、何処にもCGの感じがない、しかも合成の様子も発覚しなかった。
シズカの元にハリウッドから連絡が入る。
『すいません、この画像を作られた方を紹介して貰えませんか?
このようなリアルな画像を作れる方を探しているのです。
勿論報酬はお支払い致します。』
この話を聞いてシズカはユウキの言葉が本当なのかと思い始めた。
しかし、一度流出した画像は止まらない。
色々な所で検証されるが誰一人イカサマと言える者がいなかった。
それどころか、マイ達が出ている画像の景色も検証されるが世界中の何処を探してもその光景は存在していなかった。
そして、捜索班はマイ達の身元をつきとめるが実際に行方不明ということも同時に判明し、信憑性が増すばかりであったのだ。
そして、この流れはやがて異世界が存在するのではと、都市伝説となり、世界中の注目を集めてしまうのだった。
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