【追記もろもろ】
※追記は読まなくても本編に差し支えありません。興味ない方は飛ばして下さい。
【追記:ゲーム環境】
僕らのやっているゲームに関して少し話をしよう。
使っている
パソコンやTONYが出している家庭用ゲーム機『プレイグラウンド』の本体に繋ぐことが可能だ。僕たちはそれをパソコンに繋ぎ、パソコンのオンラインゲームを楽しんでいる。
ゲームによって使う機器が多少変わったりするが基本はヘルメット型のゴーグルと手にはめて操作をするグローブ。移動などを行うのに必要な足元に置くマットが最低限の装備となる。
足元に置くマットは1平方メートルの中に20cm幅からなる円が描かれていてプレイする人間はその円の中心に立ち、足で移動する方向の線を踏む。そうするとキャラクターはその方向に移動する仕組みになっている。
キャラクターの体の向きを変えたい場合は、例えば右を向きたいなら足を円に沿って前から右へと擦るように移動させるとキャラクターの向きが変わる。ダッシュやしゃがむ動作などはゲームによって操作が違う。
ついでにパソコンのモニターにはプレイしてる人が見ている光景が移り出されている。
僕と麦がやっているゲームは『Illusionary world Online《イルゥージャネリィ ワールド オンライン》』通称『Iwo』という名前のゲームで、パソコン版のVRMMO(仮想現実大規模多人数同時参加型オンラインゲーム)だ。
実装されてからまだ3年半と短いものの、少しずつ人気を博してきて、プレイ人数も増えつつあるゲームだ。
僕と麦はこのゲームの前作であるオフラインゲームが好きでパソコン版オンラインが出るということを楽しみにしていた。
【追記:Iwo】
デルンの街を中心に9つの街が存在し、それぞれの街を中心に各地域のマップが展開されている。
ゲームを始めると先にアバター設定とゲームを開始する街を選択出来るようになる。
これが大事なとこで、今となっては情報があるので問題ないのだが。ゲーム実装初期は何も情報がなく、それぞれが好きな街から開始をした。
街からすぐのマップ1はどこの地域もレベル帯が低く、初期はレベル上げに困ることはない。
しかしマップ2からは地域によって、いきなりMobのレベル帯が上がる。
例えば、簡単な地域はマップ1のMobのレベル帯は1~10でマップ2になると10~20なのだが。
難易度が高いマップになるとマップ1で1~10と他と同じでも、マップ2で40~65と少しレベルを上げただけでは行けないような過酷な環境になる。
各街には街同士を繋ぐワープゲートが存在するのだが一番難易度の高い街だけワープゲートが存在せず、その街から一番近い街へ行くにも最低でもプレイヤーレベル70以上はないとキツい。
なので、それを知らずに難易度の高い街を最初に選んでしまった初期のプレイヤーはいきなりの難易度アップに挫折してゲームをやり直すか、そのままゲームを辞めてしまったプレイヤーも多くいる。
中にはソロで過酷な道を乗り越えた強者もいるという……本当かどうか分からないような話もある。
ついでに種族選択は無い。
ヒューマンのみになるが、個人的にはその内に種族も増えたらいいなと思っている。
【追記:ナウルーク】
ナウルークはワールドマップ南東に位置している。
砂漠地帯がメインとなっているマップにあり、あまり大きくはない街だ。
中東をイメージされた街並みは周りの砂と同色に近い石造りの家や建物が並び、草木はあまりない。
街の中心にはバザールと呼ばれる市場があり、物売り達が道の両脇に並んでいる。ボロ生地のサンシェードの下には、木箱の上や籠に積まれた果物やカラフルな反物、香辛料など色々な商品が並んでいる。
街の南側には教会があり、少し小さめだが周りの家などと同じ石造りで出来ている。
大きなアーチ状の入り口にはアーチに沿ってアラベスク柄が描かれている。一見、素朴な感じだがよく見てみるとオシャレな模様が各所に施されている。
中に入ると古びた木製の会衆席と小さな祭壇があり、祭壇の後ろ側には聖母の大きなステンドグラスが一枚。教会内のステンドグラスはその一枚しかないのでとても目につく。
ステンドグラスの手前には全長2メートル程の木製の十字架が飾られている。窓にはガラスは無く、柄の入った格子がされているだけである。
ナウルークの街にいるNPCはアラビアの民族衣装をモチーフにした服を着ている。
気候はとても暑く、晴れていることが多い。街の外の砂漠マップに出ると砂嵐などもある。
そんな町中を今日も一匹のカタツムリが少ない草を求め、のんびりとさ迷っていた。
プレイヤー1「何だっ!? あのカタツムリ!?」
プレイヤー2「カタツムリ……なのか?」
でんじろー(この街クサ少ないな)
【追記:大図書館】
中央都市デルンにある図書館。他にも図書館が設置されてる街はあるのだがデルンにある図書館が一番大きい。
外観は赤レンガで出来ており、壁や屋根など随所に白い彫刻が散りばめられている。綺麗なコバルトブルーの屋根は彫刻をより一層、白く輝かしく見せている。
大きな扉を開くと中は3階まで続く吹き抜けの大広間があり、壁一面を埋め尽くす本棚に加え彫刻や絵画が各所に施されている。
全体がバロック調の造りになっている為か本当にお姫様や魔法使いが出てくる様な物語の世界観に浸れる。
広く高いドーム状の天井には引き寄せられる様な絵が描かれている。
その絵は天使たちが踊るように女神を囲っており、にこやかに両手を広げる女神の両脇には二人の人物が書かれている。
その人物は二人とも中性的で一人は女神に膝まずき、もう一人は立ちながら、膝まずいてる人物を見ていた。
そして立ち姿の人物の方には何故か影が描かれてはいなかった。
広間の中央には2メートルは越えるだろう濃い緑色に光輝くクリスタルが置いてある。
そのクリスタルに触れることで自身が持っているモンスター情報やスキルツリーのデータを移すことが出来る。
それらプレイヤーから提供されたデータもクリスタルに触れることで確認が可能となっている。
広間に置いてあるテーブルで本を読むことも出来るが各階にいくつか個人で使えるような個室も用意してあり、静かに本を楽しむことも出来る。
ついでに個室にはモニターもあるので自分のパソコンからデータを移せば動画なども観れる。
そして大広間の奥にある秘書室では秘書のお姉さんが今日も誰かにお茶を入れていた。
ストムス「なんか、この部屋和むよなぁ」
トルパン「そういや、ススム。この前の娘どうなった?」
ストムス「ありゃダメだわ。デートの返事こねぇもん。トオルは?」
トルパン「俺……こころんいるから……」
ストムス「………………」
───────【第一章 終わり】───────
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