第34話結果
私の秘密を話すのは鈴麗様が上手くここを出れたのを確認してからと言うことになり…しばらく暇な日々が続いていた。
その間外との接触は一切立たれて牢屋でゴロゴロしながら折り紙をおる生活を送っている。
たまに無性に体が動かしたくなり、隠れて腹筋や背筋、腕たせ伏せや空手の型をコソコソと行っていた。
黄さんは罰せられることなく警備兵の職をそのまま続けられるようになったが私の牢屋の担当は外されてしまったようだ。
お詫びにたくさん可愛らしい折り紙を折って仲間に持たせてやった。
喜んでいたと言っていたので…いつか会えたらちゃんと謝ろう。
「はぁ~それにしてもずっとここに居るのも飽きるわーなんか運動したい!」
ベッドに寝転がって大声で天井に叫ぶと…
「なんて大きな独り言だ…恥ずかしいやつめ」
聞いた事のある声が階段から聞こえて来た。
姿勢を起こして柵の外を見つめると…
「仁様!」
そこには久しぶりに見る顔が!思わず笑顔で側に駆け寄る。
「鈴麗様は!?」
「まぁ待て。お前達外に出ていろ」
仁様は警備兵が外に出るのを確認すると
「ちゃんと言う通りここから出したぞ」
「本当ですか!?」
「そういうと思って鈴麗から手紙を預かっている」
そう言って仁様が手紙を手渡してきた。
私は受け取りおずおずと開くと…中身を何度も読み返す。
「よかった…」
その内容に安堵から座り込んだ。
鈴麗様からの手紙にはあの後、女官が私に嫌がらせをしようと企てていたらしくそれを南明様達に見つかり処分を受けた。
そしてそれを理由に鈴麗様は妃は相応しくないとその立場を辞退して家へと戻る…と言う手配中に雲垓様が鈴麗様を引き取ると言い出してそのまま雲垓様の元に…
雲垓様は兵士の中でも立場が上で立派な屋敷持ちの貴族になっていたらしい…それも鈴麗様を迎える為に頑張っていたのだとか…
父親も自分の送り込んだ女官長がやらかしたので強い事も言えずに雲垓様との婚約を認めてくれたらしい。
「私と南明からもこの父親によく言っておいたからな」
何を言ったのかは教えて貰えなかったが楽しそうに話す感じから…まぁ脅したのかもしれない…
まぁ鈴麗様が幸せならそれでいいか…
手紙にはお礼と幸せだと言う事がたくさん書かれていた。
「どうだ?コレで約束は果たしたぞ」
「はい、ありがとうございます。私からは何も文句はありません」
手紙を大事に折りたたみ抱きしめた。
「では次はあなたの番だ」
「それはいいのですが…話すのは仁様だけでいいのですか?南明様は?」
今日この場に来たのは仁様だけだった。
あとから来るのかと思ったが一向に来る気配はない。
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