第3話 監獄行き



 生贄決定の知らせを聞いた私は、絶望した。


 ユフィやマカ。姉達はみな、未来があるのに。


 私だけ、その未来に生きる事を望まれていないのだから。


 だから、私は自暴自棄になった。


 竜に殺されるくらいなら、今までできなかった事をやってやろう、と。


 だから毎日、お城を脱走しては遊び歩き、無駄遣いをした。


 その時間は、確かに楽しくはあった。けれど、心はむなしくなるだけだった。


 そんな風に将来に絶望していた私は、護衛の目を盗んで罪を犯していた。


 国の誇りである竜の銅像を壊したのだ。


 それは、許されざない行為だった。


 竜のご機嫌を常に取り続けていた国は、その行いを放っておく事は出来ない。


 竜に反抗的なもの生贄にする事は、竜に失礼。


 という事で、私は決して出る事のできない監獄へ送られる事になった。


 生贄になるのは逃れる事ができたが、監獄行きはそれよりもきつい罰だった。


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