第2話

ウカ、それがきみの名前。

漢字で書くと雨の香り。


雨が降るころ、土の匂いみたいなモワッとした空気に包まれると、私は安心できるから。

ああ、今日もきみの傍にいるんだなって。


360゜の円のなか、私ときみはいつか出会えるかな。


私の星は0゜と90゜がタイトに交わり、絶望の果てばかり見えてしまう。

この苦しみも、きみと過ごせる日々に比べたら大したことないんだわって、笑い飛ばせるような気がして。


ねえ見て、あれが明けの明星。

今年も七夕、雨だったね。織姫と彦星会えたかな。

今日は満月だよ、月見しよう。

世界一の星空だってさ、観に行こうよ。

また1年経ったね、今年もよろしくね。







  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る