星の角度
おちば
第1話
一緒にいることが多いのに、いつも緊張するの。
懐くことは多分なくて、きっと、慣れただけなの。
見たことある顔だなって。聞いたことある声だなって。いつもここにいるなって思う。
少なくとも、全然しらないものではないけど。
それでもずっとこわい。
去年初めて飼った生き物。
夢の中で僕に訥々と語りかけてくる。
くりくりした真ん丸の目で、見上げてくるけれど、いつも不安の色が滲んでいる。
たまに、変なことが起こる。
他の人には感じられない気配のようなものを感じてしまったり、自分の心が取り残されて、ここではない何処かに呼ばれたような気がしたり、いつも本気で何かを好きになれなかったり。
情報や音、光などの刺激に耐えられなくなったり。
きみの声が聞こえたのは、人間向いてないせいかもしれないなぁと、ぼんやり思った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます