貧弱な語彙では伝えきれないけれど、・制限時間のある幸福とそれ以外の時間・日々の先行きが見えない不安感・どんな死に際を望むのかこの三つにおいて考えさせられるのではないかと思った。いずれ価値のなくなるもの、人生に意味をもたらさないコンテンツを消費し続けて惰性で生きているような感覚を持ったことがある人に一度読んでみて欲しいと思う。
短編ながらも、しっかりと読者に問題提議を与え、表現力・文章力・想像力が完成されている作品でした。ここからは僕の感想、これを読んで、運命は変えられないけど、人はもしかしたら変えられるのではと思いました。
今あるものには必ず最後があってけれども私たちは見届けるのが怖くてだからこそ未来は真っ暗なのだ。だがしかしそれなら、こんな方法はどうだろう? 思いがけず見つけたこの´方法´は果たして未来への幸せとやらを掴み取れるのか? やり直しに手が届いてしまった少年とそして彼が至った、色んな世界の結論ーーそれは、とある落し物が紡いだ物語。