第9話 試合開始!
「これが、eスポーツがeスポーツと言われる所以か……」
「どう悠人、痺れるでしょ?」
そう言った
「確かにな。ちょっと、懐かしい感覚だよ」
「それって――」
トーナメントはA~Dの4グループに分かれる。
各グループの1位しか決勝リーグ戦に進めない。そのため、重要になってくるのは、、運だ。
今回の難敵は、もちろん〝謎の天才女子高生ゲーマー〟と言われてる人のチームだ。
チーム名は
プレイヤーネームはみくう。
トーナメント表から俺たちのチーム名を探していてふと気づく。
「
「あッ、
俺は、ステージ上に目を向けたまま、なんとなく尋ねた。
「それって、どういう意味なんだ?」
「……」
ちょうど、俺たちのチーム名を見つけて横を見ると、
「俺たちはCグループで、
そこには、俺に背を向けた状態の、それでも耳まで赤く染まっているのがまるわかりな
「って、
「な、なんでもないわよ……」
今にも消え入りそうな、弱々しい声で呟く
明らかに、なんかあるだろ。
「熱でもあるんじゃないか? とりあえずどこかに座ろうぜ」
そう言って、
「だから何でもないって……」
繋ごうとした手は
「言ってるでしょ……」
鋭く踏み込んで、胴を軸にした回転力でバックパックを――
俺の嗅覚が危険を察知したのは、
「
「あbッ――!」
――振り抜いた。
バックパックが視界の90%を占めた後だった。
◇◇◇
『それでは、Aグループ一回戦。試合開始!』
鼻先がヒリヒリする中、進行の
注目のカードは
今も、
かくいう俺たちもその一部だったりする。
人だかりを押し分けて、最前列まで行く。
「あれが
まず目を引き付けられたのは、黒髪ロングの女子。
すらりと伸びた手足。
黒タイツから透けて見える柔らかなラインの太もも。
斜め後方から見てもはっきり分かる豊かな双丘。
おまけに目鼻立ちの整ったきれいな容…
「…姿いィィーーッ!」
「
遅れてやって来た
そう、そこにいたのは
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