第3話 先輩キャラ、顕現。
「ちょっと待ちなさい、
そう言って、
「なんですか。部長の
実は、かなりのオタクだが
「分かりやすい、人物紹介ありがとう。
貧乳、低身長、ペドに愛されていそうな
「……ッ、誰が貧乳よ!このボッチ!」
「……ええ、確かに私はボッチかもしれない。でもそれは、私が望んでしていることであって、その気になればいつでも周囲の人と仲良くなれるのよ。それに比べてあなたの胸は、永遠に貧乏、いえ貧困なままかもしれない。
くっ!私の胸を少し分けることができれば、解決できる問題なのに……」
よく見たら、肩も小刻みに震えていた。
腕に伝わる振動を感じて見ると、
なんで、この二人って限りなく対極に位置してるんだろう…………。
◇◇◇
「ちょっと、
そう言って問題へのイライラをぶつけてくるのは、俺の向かい側に座っているテンプレ幼なじみこと
「ちょっと、
そう言ってシャーペンの先で俺の手を
距離が近いせいで、良い匂いがしてきたり、体が触れ合ったりして、体温は上がりっぱなしで、まったく勉強に集中できない状態になっている。
なぜこんな状況になっているのか。それは、
代わりの妥協案として俺が勉強会を提案すると採用されたんだが、てっきり、部室でもある和室でやると思っていたのがなぜか俺の家ということになっていて、そのまま学校から家へ移動した。
勉強会は、折り畳み式のローテーブルを使って開催された。
勉強会と言っても、課題は今日のうちに提出してしまっているから、ということで各自苦手な教科の復習となった。俺は英語、
『
そう聞いてきたのは、横に座っていた
『そうなんですよね……』
『教えてあげるわよ』
成績は優秀な、
(……ん!?)
ただ、それは
『ちょ……ッ!
一問目の問題にずっと
『言いたいことがあるなら、まずその問題を解きなさい』
『……はい』
ちなみに
それで大丈夫なのかと心配になったから、
だから、決して俺だけに優しい訳じゃない。変な勘違いをすると、〝あれ、
◇◇◇
11時前に始まった勉強会は、昼ご飯休憩になった。
午後も勉強会は続けるらしい。
結局あの後、
「お兄ちゃん、ピザが届きましたよ」
「ありがとう
「やっと終わった~」
「いや、まだ〝図形と方程式〟の範囲しか終わってないだろ」
清々しく達成感に浸っている
「……お疲れ、
「馬鹿だと思うことはあったけれど、あそこまで重症だったなんて……」
初めは、ノリノリで
「ちょっと、
「そのままの意味だけれど。だいだいあなたね、あの程度の勉強量でよくゲーム合宿とか言ってられたわね」
「いただきまーす」
リビングに移動した俺たちは、
「まさか、
「あれ、言ってませんでしったけ?」
「ええ、……
「ただの妹だからね!変な言い方やめてよ
俺はただ単に忘れていたのと、何とも言えない空気を払拭するために、妹たちの紹介をすることにした。
「こっちが、長女の
「初めまして」
「はっ、はじめまして。妹の
俺は、
その原因は
『初めまして、
と言って、お手本のような笑みを浮かべると思っていたのに……。
「初めまして。
「初体験って将棋のだよね!あと、お姉さんって言葉に含みを持たせるのもやめてよ!」
「大丈夫よ
「あの時、
「…………2人でもなのに、3人でなんて不純です!見損ないました、お兄ちゃん!」
「ひッ!!」
言葉のした方を見ると、今までに見たことのないような表情をした
このあと、何とか誤解を解いた俺は、
それにしても、
俺の中では、
「でも、お兄ちゃん。今のはわたしの勘違いだったけど、そういうことは結婚式まではしちゃだめなんだからね」
結婚式まで駄目とは、なかなかうちの妹は、学級委員長的なルールを厳守するタイプの子らしい。
「ねえ、
「なんですか?
「お姉ちゃんじゃなくて
お姉ちゃんと言われた瞬間の
「……なんですか?
「お姉ちゃんで良かったのに……。
「…………き、」
「き?」
「きッ、キスですよね?」
「ぷっ、ふふっ。
「へ?」
まあ、恥ずかしい言葉を言ったのに笑われたらこうもなるだろう。
「確かにそうみたいですね」
「えっと、お兄ちゃん、
俺は、
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