第3話 子宮は残せるのかなあ…?

子宮筋腫が急に大きくなってきたのは、1年前位からだった。

それまでも、もちろん小さくはなかったし、毎年大きくはなってたけれど、せいぜい1年に1~2センチ位だった。


(何だか、昨日より今日の方が大きくない?)


そんな事さえ思う程、ここ1年は超ハイペースだった。

娘が小学5年生位の時だったかなー。朝起きてきた彼女をみて「昨日より背が高くなってない?」と言った時の事を思い出す。

あの当時のようなほのぼのしんみりとした気持ちではなく、はらはらガッカリした感じではあるけれど。そんなスピード感。


私の子宮筋腫は、子宮の外側にできるタイプだった。主治医曰く、子宮の裏側とのこと。だからなのか、毎月の出血は全く通常。よく筋腫がある人は貧血で発見された、なんて話も聞いたが、私の場合は当てはまらなかった。


「あらー。ヘモグロビンの数値が14もあるの。成人男性並だね。」

と言われたな。誉められているのかよく分からなかったが、悪くはなさそう。


筋腫ができた場所が良かったのかどうか、医学的に正確なことは分からないけれど、発見されてから5年位、下っ腹がポコっとなっている以外は本当に何の症状もなかった。


…それなのに、ここにきて急転直下。

子宮筋腫が最初に見つかった時、ネットをくまなく探して、自分と同じような症状の人の経過日記を読みふけっていた。

その中で、閉経まで何とか様子観察でしのぎ、その後筋腫が小さくなったという記事をみつけては「これだ!!!」と思っていたのに…。

閉経前に急に大きくなる人もいる、と書かれていたものもあった。

私はそっちのタイプだったのか。

なんで…。


先生は「切った方がいい。」と言われていたので、切るのは確定なんだろう。

子宮と筋腫を切り離すんだろうか?

子宮はそのままにするのかな?

もちろん、痛いだろう…。


不安な気持ちは、いろんな事が分からない所から出発して、自分では何もできない、という所を通過し、恐怖にたどり着く。そしてぐるぐるまわる。


なんだろう。

まな板にのせられた魚がうかんで、さらに憂鬱な気分になった。

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