番外編 クリスマス

12月23日、 家

ア 「いきなりど、明日出かけるから」

明「あ、私も」

父「分かった、楽しんできな」

母「暗くなる前には帰ってきてね」

2人「はーい」


大成功! なんも怪しまれることなくクリスマ スイブに出かけると宣言できた! これで親の 目を気にせずクリスマスを楽しめるというも のだ。 当日の作戦はこうだ


1. 片方が家を出る


2. もう片方が時差をつけて出かける


3. 少し遠めの駅で待ち合わせて合流


完璧だ! 完璧な作戦だと言いきれる! こうして2人のクリスマスデートが幕を開けるのであっ た


12月24日


アオ 「それじゃ、行ってきまーす」

3人「行ってらっしゃい」


数十分後


明「そろそろ行くね。 行ってきます」

2人「行ってらっしゃい」


アオ目線


イブとはいえクリスマスデートはほんとに緊 張する。 服おかしくないか、 髪おかしくない かこれをひたすら考えていた。

明「お待たせ」

ア「気にしないで。 じゃ、行こっか」

そう言ってさりげなく手を繋いでみた。 多分 顔真っ赤だな...出来れば明音には見せたくない


明音目線


いま、え?こ、 え?て、 つな...

明音は今軽いパニック状態だ。 いきなりのことに驚きと、手を繋いでいるという嬉しささ、そして恥ずかしさでおかしくなりそうだ。 顔 から火が出そう。 ていうか煙出てそう... アオくんには見せたくないな...


数分後


移動して、 いまはカフェで軽食を食べてい る。最近流行りの映えスイーツとか言うやつ は、やたらと派手で...

明 「食べづらい...」

アオ 「だろうね…..」

パンケーキの上にいちごやらブルーベリー やら造花やら複雑な名前の果物が乗っかって さらにホイップクリームまで乗っかっている ため、派手で映える。それは間違いないんだ が、ものすごく食べづらい。 これにはアオも苦笑いするはずだ

アオはどうやらコーヒーしか頼んでいないら しい。 これはチャンス到来!さっきの仕返しとばかりに勝負に出る

明 「アオくん」

アオ 「どうした?」

明 「あーん」

アオ 「え?」

明「あーん」

アオ 「...あー」

素直に受け入れてくれたようだ1口サイズに 分けたパンケーキを食べてくれた

明「おいし?」 (上目遣い気味×自然な笑み)

アオ 「う、うん...///」

明「っ...///」

しかし明音は考えていなかった。これが所謂 『間接キス』 と言うやつであるということ

に!もちろん自爆した。


アオ目線


あ~~~~~死ぬかと思った... あれを食らって表情崩さなかったのは褒め欲しい(普通に崩れてた)。 なんか仕返しし てやりたい...


また移動して今度は雑貨屋。 ここは文房具 や、髪留め、置物、 何に使うか分からない小 さい陶器の塊のようなものまで沢山ある。

明「あ、これ可愛い…..」

ア 「気に入った?」

明「うーん。買うほどでは….. ない、かな。 うん。」

アオ「そっか」

あ、これ嘘だ。 すごい悩んでたし、未練ありそう。ちらちら見てるし。

店員 「ありがとうございました」

帰り際に渡そう。

店「彼女さんへですか」コソッ

ア「は、はい...」カアァ

店「喜んで貰えるといいですね」

ア「ありがとうございます」


それからしばらく街を散策していた。イルミネーションには少し時間が早かったけどそれ以外は大成功と言えよう。

ア「そろそろ時間か、帰らないと」

明「今日は楽しかった。ありがとね」

ア「あ、そうだ。一日早いけど、これ。 クリスマスプレゼント。とはいえそんなに大したものじゃないし、安物なんだけどね」

明「これ、 さっきの…..」

ア「ずっと見てたろ? 結構気に入ったんだ なーって。 あと、デザイン俺も好きだったからおそろいにしちゃった。」

明音にあげたのは雪の結晶のヘアピン。 俺が持ってるのはおなじ柄のストラップ。

明 「つけてみていい?」

ア「いいよ。 見せて。」

明 「どう...かな?」

ア「似合ってる。 可愛いよ」 ニカッ

明「っ...///」プシュ-

あ、やりすぎたかな?

色々あったが家に帰ってきた

2人 「ただいまー」

母 「おかえり」

父「あれ?2人とも一緒にいたの?」

明「い、いや、その辺でばったり会ってね」

アオ「そ、そうそう、たまたま、ね」

父「そうなんだ」

母「そろそろご飯作ろうって思ってたんだけ

ど、ちょっと手伝ってくれる?」

明 「クリスマスパーティー?」

ア「一日早く...はないか」

父「あ、忘れるところだった。 ケーキ受け取

りに行かないと」

3人「行ってらっしゃい」

今日の出来事は2人の大切な思い出になった

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