アニメ、漫画から読み解く創作論

神代 哲

第1話 某アニメから読み解くやっちゃいけないシナリオ展開

 ど素人の私が創作論を語るなぞ烏滸がましいのですが、某アニメ(今期アニメとだけ言っておきます)の一話を観て「こりゃアカン!!」とはっきりと分かったので、そのアカン理由を具体的に説明したいと思います。

 どのアニメを指しているのか追及するのではなく、創作の上での一意見として参考にして頂けたら幸いです。



 そのアニメなんですが、タイトルから察するに推理物。序盤は推理物らしく、探偵が犯罪者相手に持論を展開して行きます。ところが後半に入ると、唐突に異能バトルが始まりました。


 お分かり頂けたでしょうか?

 私がアカンと思ったのはこの展開。

 推理物と思いきやバトル物?

 コレ、序盤で一番やっちゃいけない展開です。


 何故なら、推理物とバトル物は読者が求める物が真逆なんです。

 推理物は意外性。「こんなトリックが有ったなんて!!」「コイツが犯人だったのか!!」等、とにかく読み手は想像を超える展開を期待します。

 一方、バトル物に読み手が求めるのは王道展開、期待通りの展開を期待します。

 主人公始め、好きなキャラ、人気のキャラが期待通りの行動を取らないとシラケたりしませんか?

 バトル物でも意外性が全く無いと面白い話に成りませんが、大事な所では読み手の期待を裏切らない展開に成っています。

 推理物は意外性、バトル物は期待通りの展開。

 読者が求める物が真逆なので、推理物と思いきやバトル物と言う展開は推理物を期待して読み始めた読者にはシラケる展開で、バトル物を求める読者には最初から読まれない。

 作品の方向性が定まっていない序盤では一番やっちゃいけない展開なのです。



 これをタブーとして作品作りの参考にして頂けたら幸いです。




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