8月9日
スマホから流れる大音量のアラートで目覚めた。と同時に大きな揺れがあり、すわ地震かと思って身体を硬くしたらどうやら違うらしい。まだほの暗い部屋の中で明るい画面をどうにか見ると、近くの山に突如巨大な生き物が現れたという。
襲われる危険性がある上、巨大なので安全な地下に入るよう書かれている。私はレオを叩き起こして菓子パンや非常食を鞄に詰め込み、玄関を飛び出した。なるほど北の山に雲のあたりまで届きそうな巨体が見える。隣家のひまわり達が嬉しそうに笑っていた。
庭にあるシェルターに潜り込む。最後に使ったのは梅雨前線の影響で魚群が大量発生した時だ。ラジオで実況中継を聴きながらレオと朝ごはんを食べた。どうやら家の近くまで来ているらしく、地響きと爆発音らしきものが繰り返し届く。何日かかかるかな、そう言うとレオは「どうだか」と丸くなった。
結局昼前には現れた謎の生き物の討伐に成功し、昼ごはんは家の中でいつも通り食べることができた。二階の屋根が壊れているけれど、しばらく雨は降らないようだし焦らず直そう。
そういえば、ひまわりは残らず踏み潰されていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます