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「エレーヌは父上達は嫌いか?」
隣に居たお兄様が黙りこくった両親に変わって聞いてくる。
『正直に言うと、好きでも嫌いでもありません。記憶を無くす前は好きだったかもしれません。ですが、今の私はあなた方を信用出来るだけの素材が少なすぎます。ですから言うなれば分からないですかね。』
「なら俺のことは?」
『お兄様は信用しております。ですから好きですわ!だって一緒に笑いあって話したりしたじゃないですか、その時の笑顔は本物でしたもの!』
家族の中で琴弓が信用しているのはクロエとアンベールお兄様のみ。多分だけどはこの先何があっても私はこの2人の言うことを1番に信じるだろう。2人が私の暗殺の計画をしていると周りから聞かされても、2人が違うと言ったらその話を信じる。
自殺行為だって?
そんなことは最初から分かってる。でも私はギリギリまで信じて見たいと思ったんだ。殺されるその時までは信じる。まぁ私は魔法を使うから死ぬことはありませ〜ん。ちょっとでも確信のつく行動を起こしたらそこでOUTってこと。
『ってことで話は終わりでいいですか?あ、あと私のことを軽蔑されても構いません。勘当はちょっとだけ待ってくれると助かります。』
「・・・勘当はしない。それにエレーヌを軽蔑することはない。」
『そうですか。別にいつでも嫌いになってくれて構いません。私は傷つくなんてことはありません。跡継ぎにはお兄様がいらっしゃるので私は必要ないと思いますので。』
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