8


『あの精霊様。お聞きしたいんですが、』

「何?なんでも答えるわよ。」

『どこかに休めるような所はありませんか?体力を使いすぎて少し体を休めたいんですが。』


そう、私はとてつもなく疲れている。魔力の大量消費に加えて、怪我による疲れ。私はそのダブルパンチで今にでも倒れそうだ。


「あら気づけなくてごめんなさい。そうねぇ、あ!じゃあここに私が今から作ってあげるわ」

『ここにですか!?』

「えぇそうよ!そこら辺の草木で作るなんて朝飯前よ!」


精霊さんはそう言うと、魔法を使って草木を集めて意図も簡単に小屋を作った。


「中にはベッドもあるからね!ゆっくり体を休めてね。じゃあ私はこれで失礼するわ。あ、私の加護がついてるから土の魔法も使えるようになってると思うわ!」


早口で話すと精霊は森の中へと消えていった。


土の魔法なんか分からないけどゲットしちゃったらしい。


呆然と立っていると後ろから押される。びっくりして後ろを見ると魔物が私のことを押していた。早く中に入れってことだろう。てかなんでまだいるのこの子。


『あなた精霊の所に行かなくていいの?』


魔物が頭を下ろしたので行かなくていいってことだろう。


『そっか。じゃあ一緒に休みましょ。』


私はその後花で囲まれたベッドに横になると隣に寝転んだ魔物と一緒に爆睡した。


次の日、ずっと一緒に居てくれた魔物にお礼を言うと、私は回復した魔力を使って自分の家へと転移した。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る