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『あ〜これはちょっとやばいかもね。』
病は気から。自分の傷を見ると頭がクラっとした。生憎回復魔法は持ち合わせては居ない。なので為す術はない。
「大丈夫ですか!?早くお医者様にお見せしないとエレーヌ様が危ないです!」
『うんそれはそうなんだけど、この子を1人にする訳にも行けないしね。』
ちらっと隣に立つ魔物を見る。真っ直ぐにこちらを見る魔物を撫でる。なんか犬飼ったみたいな気分。
「エレーヌ嬢!!」
魔物を見ていると、急に名前を呼ばれた。誰かと思って見るとそこには王太子とリュカ様そして数人の先生が来ていた。
「フォートリエ公爵令嬢!そこから離れてください!その魔物を早く始末しなければ!」
1人の先生がこちらに叫ぶ。それによって魔物が唸り始めた。
くそっ少し長く話しすぎた。このままここに居たらこの子が殺される。どうする、どうしたらいい!!・・・・あ!ここから移動すりゃよくね!?
『先生方。この子に危害を加えないでください!すぐにここから出しますから!』
「エレーヌ嬢どうするつもりだ?」
『王太子。・・・今から転移します。』
「は!?それは出来る者が限られる上級魔法だ!君にはそれが出来るのか!?」
王太子が驚きながら聞いてくる。
『えぇ出来ます。今からこの子を元いた場所へ返します。2日以内に戻らなかったら私は死んだと思ってください。あ、あと理事長様に校則を破ることを謝罪しておいて下さい。』
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