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私は傷跡を抑えながら子息の元へと向かう。


「フォートリエ公爵令嬢。その傷!」

『私のことはどうでもいい!!・・ッ』


勢いで叫んでしまって傷口が痛む。その様子を見ていた魔物は私の腕に擦り寄ってくる。


『・・ハァ何故召喚石を学校に持ち込んだの?』


痛みに耐えながら子息に問いかける。


そう召喚石が学校にあること自体問題なんだ。召喚石は校則で持ち込み禁止とされている。なので授業以外でそれを見ることは普通ない。


「・・・父上からのプレゼントで貰ったんです。なので自慢したくて・・・」

『・・・・そう。でもあなたは召喚石を持ち込むことは校則で禁止されてるって知ってるわよね?』

「はい。」

『いい!よく聞きなさい!今回の件はあなたの軽率な行動で招いたことよ。プレゼントで貰って自慢したいから校則を破ってまで持ち込むなんて言語道断。そんなくだらないことで多くの人に迷惑を掛けたことを反省しなさい。』


子息に言いたいことを全て言うと、逃げてと言ったはずのアメリーがこちらに走ってきた。


「エレーヌ様!!」

『待ってアメリー!それ以上は近づかないで!』


魔物が警戒し始めたので急いでアメリーを止める。これ以上暴れられたらもう止められない。


「あ、ごめんなさい。ですがエレーヌ様。その傷大丈夫ですか?」

『あ、』


アメリーに言われて自分の傷を見るとそこからはありえないぐらいの血が出ていた。



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