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『ねえクロエ!聞いて!私使える魔法が1つ増えたのよ!』

「そうなんですか!?おめでとうございます!」


帰って来てそうそう、出迎えてくれたクロエに今日起きた話をする。クロエも祝福してくれた。


「なんだ?騒がしいな。」

『あ!お兄様。聞いてください!私、使える魔法が増えました!』

「それは本当かエレーヌ」

『はい!見ててください!』


そう言って鞄を空中に浮かせる。


『ねぇ?本当だったでしょう?』

「あぁ。さすがだな、おめでとう。」

『ありがとうこざいます。』


手を広げてくれたお兄様に抱きつく。最近はこういうスキンシップが増えた気がする。私より背の高いお兄様なのですっぽり埋まってしまう。まぁ苦しくないからいいんだけど。


「水の次は風の魔法か。次は何を学ぶ予定なんだ?」

『お兄様と同じ火の魔法を学びます!』

「俺と同じのか。いいじゃないか。でもこれまで以上に扱いに気を付けるんだぞ。火の魔法は元は攻撃魔法。水や風とは全然違うからな。」

『はい!お兄様。今まで以上に気を引き締めて勉強します!』


私の言葉を聞くとお兄様は私の頭を撫でてきた。髪が崩れるので止めて欲しいけど、お兄様なので許すとしよう。


「聞きたいことがあったらいつでも聞いてくれていいからな。」

『はい、お兄様』


もう一度お兄様とハグをすると部屋に戻った。

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