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「そしてこの場合、魔法は・・・」


今は私が1番好きな魔法の授業だ。聞けば聞くほど使える魔法が増えていく。今は物を浮かせる魔法を習得中だ。まぁいわゆる風の魔法ってわけ。

光、闇、無魔法以外に使える魔法がないので絶賛増やし中。ずっとやってみたかった風の魔法を先生に習ってる。

意外と簡単って言いたいけど、ちょっと苦戦してる。水と違って元から持ってる魔法じゃないから使うまで時間がかかる。


それにもっと原因はある。それは何故か中庭で会ってからずっと隣にいる王太子のせいだ。3人がけの椅子に左から王太子、私、リュカ様って感じで並んでる。これみて思わない?目立つなぁって。そう!とっても目立つの!周りからの視線がすごく視線が痛い!


「エレーヌ嬢は風の魔法は苦手なのか?」

『レオ王太子と違って私は水の魔法のみですから。風は習得に時間を要します。』


レオ王太子はさすがゲームの主役級。光、火、風、水の四つも使える。


「もっと飛ぶ時の想像を強くしないと不安定になって落ちてしまう。」

『想像ですか。』

「あぁ。魔法は全て想像で出来ている。前に見せてくれたユキもそうだろう?あれも君の頭の中にある想像によって作られているはずだ。」


実際に見た見てないって違いはあるけど、根本は一緒ってことだよね。


意外と簡単に出来るかも?


もう1回王太子に言われた通りにやってみよう。


この羽根が飛んでいるイメージを膨らませる。下から小さな風が吹いている感じでもいいかも。その風に揺られて空中に浮かび上がる。


そして手を羽根にかざす。


『で、出来た!』

「さすが。」

「おぉ!エレーヌ嬢もう一個魔法習得したね」

『はい!ありがとうこざいましたレオ様!お陰で出来ました!!』


興奮しながら王太子にお礼を言う。


「これは君の才能だよ。俺はなんもしてない」

『いえ、助言が無ければ出来ませんでした。本当にありがとうこざいます。』


先生やリュカ様に祝福されながら、今日の魔法の授業は終了した。

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