3
「大丈夫か??ソフィア。」
「え、ええ。平気よ。」
美男美女の夫婦。エレーヌ、勝ち組じゃないの。
ソフィアさんが大丈夫なのを確認すると、隣のお父さんであろう男性が話しかけてくる。
「君の名はエレーヌ。私たちは君の両親だ。私が父親のシリル。そして、隣にいるのが母親のソフィアだ。ここは私たちの家で、ここはエレーヌ、君の部屋だよ。」
『そうでしたか。ですがなんで私はこうなったんですか?』
「君は階段から落ちたんだ。それも1番上からね。」
『それで、頭を打ってしまいこうなったと。』
「大方そうだろう。幸い大怪我じゃなかったんだが、頭を打ってしまっていたとはな。」
「ほんとですわ。まさか、記憶を失ってしまうとは。」
ソフィアさんがまた泣いてしまった。シリルさんが背中をさすって落ち着かせている。
「旦那様、奥様。本日は心を落ち着かせるために休まれた方がいいかと。お嬢様も目覚めたばかりですので。」
「そうだな。エレーヌに負担をかれる訳にはいかないしな。ソフィア早めに戻ろうか。」
「え、えぇ。おやすみなさいエレーヌ。」
『おやすみなさい。ソフィア様。シリル様。』
私が名前を呼んで挨拶をすると、ソフィアさんはさっきよりも泣いてしまった。
「おやすみ。エレーヌ。」
シリルさんがソフィアさんを抱きしめながら部屋を出ていった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます