私は貴方に、   

 人を無かった物にする。僕はオブラートに言ったつもりだ。

 多分、大体の人は僕が何を言ってるのか予想がつくだろう。

 

 僕はそれが怖い。決して僕がそういうことをしたとは言わないけど、「体験」という形ではしているといえるだろう。

 

 具体的な例を言うと、ドラマでよく見る被害者の遺体を見たときに吐く時の関係者の気持ちだ。

 その人が殺されるとき、その人がどんな激痛を伴って亡くなっていくのか。犯人がどんな感触を代価に人を殺めたのか。

 これは共感性の高い人なら一回は体験したことがあると思う。僕が先言った「体験」というのもそのことを指している。

 僕は殺人をこう思う。

 

「殺人は死の疑似体験であり、”ふるい”になる」と。


     

____________________________________________________________


 私は、人並みに共感性はあると思っている。周りが私を見てどう思うかとかではなく、あくまでも私が、だ。

 人を傷つけたとき、自分もいたくなるし。人を一回殺めたことがあると言っても、もう二度とあんなことはしたくない。

 

 忘れるはずもない、斉藤を殺したときのあのを直接手で貫いたような感覚や、目の舞に飛び散る鮮血。自分の血の気も引いて、頭がふらふらしていく。


 相手が自分と重なったような感覚に陥るんだ。

 

 でも、このときの恐怖や痛みが、あることだけで払拭されることがある。

 忘れられないはずなのに、見失うことがある。


 そう、せーちゃんが関係すると、前が見えなくなる。

 かつて誓ったせーちゃん以外見ない、絶対にもらった物を返すってことが、取り憑いたように、狂った行動を起こしそうになる。


 自分であって自分ではない。せーちゃんと約束をどんな手でも守ろうとするもう一人の自分。

 そんなとき止められるのがせーちゃんで、私は、もう一人の自分に意識を持ってかれる。


 地雷が何個もあって、切り替わる瞬間は自分でも分からない。

 ブレーカーはいつだって、もう一人の自分が持っている。

 

 しかも、もう一人の自分は、


 「え?じゃあ、・・・。」


       今、私は何をしてるの?    


 

______________________________________


 せーちゃんに依存している。私はせーちゃんに依存している。

 せーちゃんがいないと、私に生きる意味が無い。


 だってそうでしょ?私がせーちゃんにもらったたった一つの幸せを、まだ返せてないの。

 私がもらったせーちゃんの悲しみを、返せてないの。

 私がもらった笑顔だって、返せていないの。

 私がもらったせーちゃん優しさを返せていないの。

 私がもらった楽しいって感情を返せていないの。


 私が守るって、返すって言ったの。


 違う、違う違う違う違う違う違う違う。

 

 「せーちゃんがいないと私は無理!せーちゃんが笑ってないとダメなの!せーちゃんと笑って、泣いて、楽しんで、怒ってけんかもしたりして、それでも仲直りして!・・・・・・・・本当は、せーちゃんと生きていきたいの・・・。」



 なのに・・・。なのに・・・。なのになのになのになのに!


 もう一人の私が!しくじった!しくじりやがった!せーちゃんを!見ていなかった!あいつさえ!あいつさえいなくなればいいのに!


  私がせーちゃんを守ってあげるのに!


 でも、もう取り返しがつかない。

 殺そう、あいつらを。切り裂いて、皮を剥いで、折って、殴って、炙って、

 激痛を感じさせてから、最後に虫の餌にしよう。


 その後、せーちゃんに会いに行こう。例え地獄に行っても、鬼だろうが何だろうが殺してでも会いに行こう。そして、もう一人の私にはいなくなってもらうの。

 そうすれば、私がせーちゃんと一生一緒に暮らせるんでだから。

 

 ふふ、ふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふ。


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 二ヶ月ぶり?ですかね。

 まずはここまで読んでいただきありがとうございます。

 どうですか?今回の。私、なかなか無理やりなきもしますけど、一応道筋立ってるんですよ?ハッピーエンドまでの道筋が。

 あ、そうそう、冒頭の話、私個人が思う意見でもあるんですよね。人間の共感性って、ある意味スキルでもありますし、制御装置でもあると思うんですよ。

 私、発達障害何ですけども、小学生の時の自分は共感性が無くて、他人の迷惑とか、何をされたら嫌なのかとか分からなくって、すごい孤立してたんですw。

 今はある程度常識が備わってきて、笑い話にしてますw。いやー、共感性って大事だなーってしみじみ思います。

 それでは、私はここまで!ではまた!




 

 


 

 

 

 

 

 

  

 

 

 

 

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