第14話『あれから一年』
私達がこの異空間に来て一年が経とうとしていた。
回転寿司は大繁盛した。多店舗にしてもいけると読んだ。
本店(店長、山口、副店長、エム)
2号店(店長、チーフ、副店長、キャプテン)
3号店(店長、日野さん、副店長、マッキー)
一年で3店舗体制を整えることが出来た。凄いことだと思う。店舗には3店舗で従業員が100名近くおり責任は増すばかりだ。それと女の娘たちの耳のピアスが点灯し始めた。この空間での生活の終わりを告げていた。
私はすっかり気落ちしていた。みんなとお別れの時期が近づいていたからだ。
5人を呼んだ。チーフ、キャプテン、日野さん、マッキー、エム。感謝と引き継ぎ、退職金100万円をお渡しできた。元空感に戻れば記憶も時間も元に戻るとの話なのでお金には山口よりとは書いていた。そんなことより、この一年、5人にひもじい思いをさせたくないと頑張ってきたので泣きたい気持ちをがまんするので必死だった。5人がいなければこんなに頑張る必要がないので店売って松田さんとふたりで松屋いう名の小さい店でもやろうかなと思っていた。いつが5人とのお別れなの日なのか?どうやって5人と別れた後の気持ちを切り替えるのか?わからない。私はそのへんがまだ子供のままなのだろうか……。なかに「わたし残ります」という意見があったが無視した。本当につらかった。各店舗、店長が組織を作ってくれていたので何かあったら店舗のリ―ダ―に連絡すれば済みそうだ。いい仕事してる。僕が教えたことだけど……「あ! 刀は?」みんなの刀の表示は「1」と表記されていた。明日はもういないんだ。おのおのに話したいことがあるのだけれど明日には忘れることだから何も言わずに送りだそうと思う……。
「ぐっさん、やっと会えましたね」、僕を「ぐっさん」と呼べるのはこいつだけだ。「宮田?どうしたんだ?いくつになった?」「ぐっさんより8歳下だから42歳」「42歳にもなって何をしたんだ」「アハハッ、ケンカです」「ケンカ?喧嘩の作法は教えただろ」「いや、相手が刃物だしたので土留めをさしました。」「とどめ?殺したのか?」「はい。正当防衛です」「あ~あ」長崎の店を燃やした連中にいたのもコイツだ。リ―ダ―にするのに一番手を焼いたのもコイツだ。一番可愛がったのもコイツだ。「何しに来たんだ?」「働かしてほしいと思いまして……」「無理だ。店は売る」「一店舗だけ残して私にやらしてください」「おまえ造船業界だろ?」「造るのは船も料理も変わりません」「あ~ダメだ。バカが治っていない」松田さんの方を向いたら首を横に振っていた……ですよね。「あ~、罪が償えないてないんだ。どこまでついていないんだろう……よりによって宮田」
先ず行う。その言や、しかるのちにこれに従う 嶋 徹 @t02190219
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