第11話『ディナータイム前』
休憩室でジャワカレ―を食べていた。いつもまあ同じだ。ひとつはおいしいから。もうひとつはキッチンに負担をかけないようにするためだ。湯煎で温めてライスにかけるだけだから。こちらの世界に来る前に最後に行ったのもカレー屋さんだったな。土曜の夕方でいつものマスターがいない。私が入店したあとぐらいからドットお客様が入ってきた。やばいなあと思ってしまうのが職業病。電話がなった。するとリ―ダ―らしき女性が「とらないで」と他の方に伝えた。この判断は間違ってはいない。これからのお客様より今いるお客様を優先すべきだからだ。つぎに料理の提供時間がいつもの3倍かかった。ご飯の量、辛さ、トッピングを選べる、これらは良いサ―ビスだけど忙しい時には致命的だ。私が帰るまで電話は鳴り響いたがみんな感じがよかったのは感心した。もう二度と行かないとはならなかった。ただあの時間は避けようとは思った。
うちの店でも「ハンバーグの中が赤い。火通っているの?」とか、サラダに青虫がいた、料理が遅いとかキリがない。ああ、そういえばクルーの女の子が男性にぶつかり、私が土下座させられたことがあったけ。それで警察呼んで連行されるときに私に近寄り「おまえは絶対殺す」と言われた。待ってるんですけど、なかなか来てくれない。
忙しくなったら、営業がドロドロになるのは昔から変わらない。これを克服しているのが回転寿司とある天ぷら屋だ。回転寿司は入口では待たされるかもしれないが席に着けば流れているものを食べることができる。ある天ぷら屋は待つことを前提とした作りになっている。長いイスに座り待ち、少しずつ進んで自分の番を待つ。やっとカウンターに案内されたらそれからの提供時間はすこぶる早い。注文を紙に鉛筆で書いてオ―ダ―を取っていた時代からハンディにかわり、ドリンクバ―ができ、料理のスタンバイも進化し、キャシュレス対応のレジを導入してもお客様のご満足を得る形にはまだまだなっていないと思う。忙しい時出来ないサ―ビスならしないほうがいい。地域で一番良いお店を早急に作るためにはどうしたものか?うむ?カレーのライスの盛り方が上手だったぞ?
……ハゲのおっさんか?あの方は一体何者だ……
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