陽平と阿須那2
・注意・
此方の話は主人公の父親達である、陽平と阿須那の絡みがメインです。後半2人が絡みます。18禁です。特に読まなくても支障が無いようになっております。苦手な方は次回から読むことを推奨致します。
エロが書きたかったんだよ…スマヌ(これ何度目だっけ?)。
※ ※ ※
「ただい…!うひょぉぉ!?」
不破の経営している喫茶店ロインから出て、不足している食料品やら日用品やら薬局によって買い足しをし、ふと車に乗り込んだ時に時刻を見たら夜の九時過ぎ。遅くなったなとスマホで阿須那に連絡をしたら、早く帰って来いと急かす風な文面。
うん?と不思議に思ったが、優樹にコンビニに寄ったら買って来て欲しいと頼まれていたメロンパンを購入しに寄り、ついでにまぁ、先程薬局で購入する気だったのだが忘れてしまった品を購入。
それを持って玄関ドアを開けた瞬間、阿須那にギュウと音がなる位強めに抱きつかれた。
と同時に、手に持っていた袋から購入した商品が床に転がり散らばる。
オイオイ、よりによってコレが落ちるとは。
今更照れる品でも無いのだが、だがしかし。この最愛である伴侶に抱きつかれた状況でもし義理の息子である優樹が来てしまったら何となく、本当に何となくだが気不味いきがする。
しかも足元にはゴム。
勿論アッチ方面専用、もしくは寝技方面専用のゴムだ。
最近は薄いのが特徴のとか、歪なデコデコが付いている品もあるし、一時期はチョコレートの匂いのする品が売ってあって(バレンタインか?)、アレだけは止めろと阿須那に止められた。
俺もちょっと、あれは無いと思った。好奇心はあったが。
兎に角輪ゴムでもなければ髪ゴムでもないし、トイレの神様ではなかった、トイレ掃除で稀に使用するラバーカップでも無い。いや、トイレは無関係だったな。それだけ動揺していると言うワケだ。何がって、あの阿須那が帰宅してきた俺に急に抱きついて来たと言うことに。
「阿須那?」
嬉しい状況だが荷物が。落ちている品が。
最近は紙袋さえコンビニでも円単位で料金を支払わなくてはならなくなった為、商品名がそれとなく乙女チックな内容なモノとか、箱そのものが真っ黒で威圧感を与えるようなモノとかが異彩を足元で放っている。
その箱が一般家庭、いや新婚家庭の玄関に落ちている。
しかも一箱では無い、二箱だ。
ついでに購入した小さな喉飴も落ちているが、アレがかえって煽っているような、そうでないような。いやはや、俺の動揺した心よ、無駄に騒ぐな落ち着け。そしてさり気なくでイイからもし息子が来たらという緊急事態に備え、早急に拾うか蹴って靴箱の下に隠せ。
よし、俺は出来る子。冷静になれ、ならねばならん。
「帰りが、遅いから…っ!」
んお!?
何、何だ何があった、阿須那。何か無性に可愛いのですがっ!
普段から可愛いやら綺麗やら色気やら元々あったが、会えなかった年数と元嫁の実家との確執で、精神的な攻撃を受けていたため、年齢とともにだらけていた服装や、シワがあり過ぎだろうと言うシャツに俺の重たい愛情を大量注入。アイロンを掛けたり洗濯もちょっと良い洗濯石鹸やら柔軟剤等(無香料一択。下手に匂うと変な輩がつくと嫌だしな!)を使い、普段使いのシャンプーや石鹸もランクの高い、肌に良いものを使って阿須那とその子供の優樹も纏めて磨きに磨き、最高の状態に仕上げた。
肌ツヤだって夜の生活のせいでツヤツヤ。
食生活だって改善したから肌が透明感溢れる麗しい艶が出ていて見ていてウットリする。男性肌化粧品だって最初のうちは嫌がっていたが、大人ニキビケアだって必要と根気強く説いたら使ってくれて、益々目が離せない。お蔭で自慢の伴侶爆誕。何コレ何のご褒美。そして今その伴侶から抱きつかれている。
何これ日頃の行いが功を奏して居るってか?
ベッドに直行して良いですか?
しかも帰宅が遅いからって、心配してくれたのか?
ナニコレ夢?俺立ちながら夢見ているのか?
どんな状況だよ。もしかして運転ミスで事故ってから見ている夢で、本当の俺は今救急車の中か、それとも事故車の中か。病院と言うのもあるな、その場合は手術中ってのもあるか。
一瞬でゴダゴダ考えていた事柄は、阿須那の言葉により一気に現実から覚めた。
「台所に黒い、羽が…っ!」
あ、はい。
阿須那さんアレ苦手でしたものねー。
急遽飛び出て来た黒い羽で飛び回る虫から大慌てで逃げ出し、半狂乱になりつつも何故か確りと黒く光る天敵に大きなダンボールを被せて逃げないように拘束。
その後にキッチリと台所のドアを閉じ、安堵したもののドア前に居ても聞こえて来るカサコソと言う音に泣きたいほどの恐怖心に囚われ、一歩も台所の中に入れない状態になっているらしい。
幸い黒いゴッキーさんが徘徊する前に優樹はご飯を食べていたので大丈夫だが、阿須那は俺が帰宅するまで待っていようと夕飯を取っていなかったらしく、今も抱き着きながら「お腹空いた…。」と呟いている。
「優樹は自分の部屋?」
「ああ、先程また薬を飲んでから眠った。」
ほうほう、という事は玄関に散らばっているゴムは見られなくて済むな。
優樹は基本一度寝たら朝まで起きないタイプだ。以前地震があっても起きず、逆に心配になった経験がある。今回も薬を飲んだから朝まで起きないだろう。
「阿須那、ゴキ●●駆除は任せろ。だがその前に下に落ちたのを拾いたいから、ちょっとだけ離れてくれねぇ?」
「ん…。」
と呟いて離れてくれた阿須那だったが、下を見たのだろう。
チラリと阿須那を見ると頬を薄っすらと染めていた。
「その、在庫が無くなって来てな。」
「うん。」
「だからその、コンビニで買って来て。」
「うん。」
何となく居心地の悪さを感じてしまい、つい弁護するように話してしまう。そして阿須那もつい返事を返して居ると言う状況。ナニコレ可愛い。
いやほんと、阿須那って俺と同い年だよな?
天使か。
女神か。
男だけど。
普段人が居る時とか不機嫌な時は思いっきりどつかれたりするが、今は視線を彷徨わせて何処と無く落ち着かない。
まぁ、理由はわかっていますがネー。
黒い虫のせいですよねー。
他に無いですよねー。
サッサと拾って退治と行きますか。
※
「陽平。」
サクッと黒いゴッキーを退治して台所の点検をし、阿須那は何故か俺の後ろにくっついたままの状態で部屋中にファブリー○を撒き散らし、その後丁寧に掃除をしている。これ、多分ゴッキーが歩いた所とかだろうなぁと思って居ると、一頻りやってスッキリしたのか。ファブリー○を元あった所に置きに行った後、手を洗ってから俺にベッタリと甘えて来た。
「んぉ?」
「有難う。」
「おう。」
俺が来てから艶が増してツルツルサラサラになった美しい髪を撫でてやると、阿須那が「明日バル○ン使わないと。」と遠い目をしている。
きっと明日は部屋中○ルサンが撒き散らされることだろう。
「それで、さ。」
「ん?」
先程も思ったが何だかヤケに阿須那が甘えて来る。
ベタベタ甘えて来るのはとても、物凄く、珍しくて俺、ちょっとヤバいことになりそう。
主に下半身が。
と言うか飯だな、飯。よし、頑張っちゃうぞー。
「腹減っているだろ?飯今作るから。」
「あ、うん。」
先程購入して来て食材とかも広げて「何食う?」と、台所の入り口付近に何故か居る阿須那を振り返って見ると、ポケッとした惚けた顔付きで見詰めている阿須那がいる。
「阿須那?」
「ええと…。」
珍しい。
本当に珍しい。
もしかして熱でも?と思ったが、パッと見た限りではそんな風には見受けられなかったし、顔付きも健康そのもの。喉も表面上ではあるが、腫れているような気配は無い。では、と額に触れると少し戸惑ったままだが触れさせてくれるし、何より瞳が潤んでいる。
ん?
潤んでいる?
やっぱり熱!?と焦ったが、額に触れた限りでは平熱しかない。
ん~…?
考えられるのは一つしかないが、もしかして阿須那ちょっと昼間の件で煽られた?優樹を守るために気負っていたのはわかるが、優樹の相手はα。しかも社交的にも上位で、αとしても高位な位置にいるであろうα。そのαを相手にβの阿須那が抵抗した。
…普通ならガタガタと震えてしまうだろう。現に番だと思われる優樹でさえ、震えてしまっていたのだから。
他にも保健室に居た他の保護者や先生方も一部緊張し、震えていた人もいた。
俺自身は不破のせいか、αの威嚇等にはびくともしないし慣れている。それだけ学生時代から不破と阿須那を巡って諸々の事柄があったためだが、普通の人は対処出来ないだろう。
それを考えると優樹は大丈夫なのだろうかと思うが、この件に関しては多少親心というモノがあるが当人次第だと俺は思っている。
放置できるかどうかは状況次第ではあるがなぁ。
と、話逸れた。
えーと、つまりだ。
恐怖心が収まったら生存本能と言うか何と言うかこう、俺が今自重している部分が刺激されてエッチがしたい気分とか、いやまさかなぁ。
「どうした?」
「…ん。」
冷蔵庫の前に居る俺の側に来て、無言でちぅとキスをされる。
無論俺の口に。
…可愛すぎか。
もうね、押し倒して良いですか?良いですよね、むしろ許可されましたよね、では押し倒しましょう!
「腹へった…。」
…あ、ハイ。飯食ってからですね。自重します。
※
飯は阿須那のリクエストで炒飯。多分買って来たスーパーの袋に鎮座したお野菜の群れに観念したのか、比較的口に入れても米の味で誤魔化そうと考えたような気がする。
子供か。
くっそ可愛いな。
俺が作った炒飯と卵スープを見事に完食。
ただ、ちょっとだけ誤魔化そうとしたのか、ピーマンがコロコロとお皿の上に鎮座している。
好き嫌いが多い阿須那のために丁寧に微塵切りにした奴だ。
ジーとネットリと見詰めてやったら、諦めたのか一気に口に入れて水で流し込んだ。噛み砕けよ、と言うかどうせなら卵スープで飲み込んだほうが良くないか?と思ったが、何処と無く子供臭い部分に免じでよしと頷いてやったら、ちょっと拗ねていた。
うん、可愛い。
その後食器を洗っていると「俺がやる」とお皿を拭いてくれたのでそこは任せ、風呂の支度をして入浴していたら何故か一緒に入って来た。
珍しい。
と言うか、多分これ初。
背中を流すと言うので背を向けたが、風呂に入って来た時の阿須那の顔は耳どころか首まで赤く染まっており、いや~…つい、ハッスルした。
嫌がるかな?と思ったがどうやら二階で優樹はぐっすり眠って居るらしく、特に断りもされずに一回交わり、さっさと互いの身体を洗って風呂から出てからベッドへダイブ。
一応明日仕事は?と確認すると、午後からということで張り切らせて頂きました。
そして―…阿須那、滅茶苦茶抱き着きながら大好きホールドしてくれるんですが、一体どうした。
いや本当にどうした。興奮して鼻血出そう。
そして俺の何かが擽られるのだが。
「よう、へ…っ」
「んー?」
グリグリと阿須那の内部のイイ所を俺の分身で擦り上げると、ビクビクと身体が震えながら達した。残念、もうちょっと延長させたいのだがもう無理かな、と息を荒げている阿須那の顔を見ると、トロンとした顔付きで此方を見詰めて来る。
ヤバい、煽られる。
もう少し息が整ってからと思っていたが、すまんと三度目突入。
何時もは三度目辺りで阿須那から抵抗されるのだけど、本日はお咎め無し。
珍しいと思って殊更ゆるりと、何時もなら堪能しない…あーいや。過去一度、初めて阿須那を抱いた時のみ噛み付いた阿須那の首筋、と言うか肩か?な場所ををゆるゆる、じっくりと舐めてから甘噛する。
「ひゃぁ、あ…んっ」
ここ、αが番を作る時にΩ相手に噛み付く場所だ。
ソコ周囲を丹念に舐めると、阿須那の内部が俺の分身に吸い付くように絡みつく。
「やべ…」
持っていかれそうになる程、気持ちいい。
「ようへ、い、きもちぃいい?」
「すげー良い。けど、今日はどうした?」
さっきから物凄くサービス良いですよね?ゴキブ○駆除をしたからって言う理由でも無いだろうし、どうした?風呂と良い、三度目も文句なくさせてくれるといい、俺何かした?
「すき、だな、って…。」
「!」
おおおおおおっ!やべ、タギル!
「んっ、おっき…」
ああ、やべ。抑えきれないモノが下半身に行ってしまう!
抑えろ~俺!何だか阿須那がもっと話しをしたそうだから、ちょっとは抑えろ。
俺がじっとして待っていると、
「今日の陽平、格好良かった、から。」
んん?何処が?
俺何かしたか?
どちらかと言うと、俺おちゃらけ要員だよ?不破とかと比べるとどうしても影が薄いし。自分で言っていて結構傷付くけど、本当にそうだからなぁ。αとβだからだって言われればそうだけど。
「優樹を一緒に守ってくれた。保健室でのαの威嚇フェロモン、お前が横で支えてくれなかったら優樹を守れなかった。」
あー…成程。
あの優樹の番?候補結構シビアな威嚇して来たからなぁ。不破よりは年齢が幼いせいか大したこと無いけど、慣れていないと難しいだろうな。
「普段から優樹に優しいし、守ってくれるし。俺では出来ないことが多くて。」
「それはお互い様、な?」
俺だって出来ないことが多いし、阿須那は阿須那でちゃんとやっている。
「ん…だから、陽平好き…。」
赤くなった顔を隠すように抱きついて来て俺の首筋に顔を隠す。
すいません、色々俺限界。
「愛している。」と言ったら阿須那まで愛しているって小さい声で返してくれた。
そうして、気が付いたら朝でーす。
当然阿須那は途中で意識不明。
すいません、俺今日一睡もしないままで朝食作ったら薬局行ってバ○サン買ってきます。
出来たら煙なしのがいいなーあるかなー。
起きて来た優樹が俺の顔見て大変驚いていたけど、苦笑してスルーしておいた。そして阿須那は寝ているからお昼頃まで寝かせておいてと言ったら、スン…と表情が消えた。
察した顔をした辺り、大人の事情だ、すまんと言いたくなった。
言わないけど、な。
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