悲しみと優しさに心が洗われます。粋にしてヒューマンな猪口礼湯遊女譚。
- ★★★ Excellent!!!
江戸の何処かの岡場所で 格子はさんで客を呼ぶ 女郎はどこからきたものぞ
白粉つけて狐憑き 提灯掲げて太鼓持ち なじみがつけばもうけもの 苦界も渡海も金次第
やれ吉原じゃというけれど 川越えずとも丘がある 岡目八目世の常
チャンチキ チャンチキ チャンチキチ チャンチャンチキチ チャンチキチ……
暮れゆくお江戸に花が咲き やがて朝にはつゆ落ちる 色はにおえど散りぬるを 諸行無常が人の夜か
~以上、本篇より~