18日目 モテないお姉さんと幼馴染みと美少女の女の戦い

 俺は、あのバチバチした女の戦いを思い出しながら目を覚ます。

 何だか、気分は良くなかった。

 決して、あまり眠れなかったと言うことではなく。

 疲れが、取らなくて寝たような気がしないからだ。

 杪夏を見ると、俺の方に最高の笑顔を向けてくる。

 何事があったのか、不気味だったので若干引いていた。


「どうしたの……四季さん」


「だって……私の笑顔好きなのよね……あなたのお母さんに、ライムで聞いたわ」


 あのババア、またやらかしてくれたな。

 本当に、母親ながらいい加減にしてほしい。

 杪夏を、気に入ってくれるのは嬉しいが。

 勝手に、俺の許しもなくて杪夏に思ってる事を教えないでほしい。

 こっちが、杪夏とどう接していいのか分からなくなるから。


「四季さん……昨日の事は、どうするき?」


 何だか、機嫌が悪くなり眉間にシワを寄せながら、こちらを見て言ってくる。


「……私は、立花さんは好きになれないわ……だって、斎藤君に関して何も分かってないもの……」


 俺は、何か杪夏に対して勘違いをしていた。

 もっとクールにくるかと思ったら、案外感情的なところもあるんだな。


「……どう言うこと?」


「……あなたは、無理しちゃったり。何だかんだ言って、人の事を第一に考えて。自分の事を後回しにちゃうのよ……それと……立花さんは、結局斎藤君の優しさに頼ってるだけ……看護師のお姉さんは、誰も相手にされてないから。斎藤君に甘えてるだけ……誰も、あなたの事を大事に思ってない……それは、恋愛じゃないわ……」


 本当に、凄いな杪夏わ……

 俺は、正直言って杪夏の事をそう言うものが分かってないと思っていた。

 でも、違った。

 杪夏は、真剣に俺の事を愛している。

 俺が、杪夏の事を思ってる以上に……


「だから……私は、斎藤君の事を誰よりも思ってる……誰もよりも……」


 杪夏は、いつの間にか俺のベッドにいて。

 体をくっ付けてきた。

 胸が当たり、見つめてくる杪夏を見たら何となく照れ臭い。


「……斎藤君……私は、こうやってるだけで幸せよ……」


「……四季さん!?」


 俺は、心臓の鼓動が早くなる。

 まあ、好きな子が近くにいて体をくっ付けてきたら、男ならイチコロだ。

 だから、俺も凄い興奮してどうにかなりそうだ。


「入るわよー!」


 看護師のお姉さんとおばさんが、突然病室に入ってきた。

 朝食を持ってきて。

 ムスっとしている、看護師のお姉さんは機嫌が悪そうで怖い。

 俺のことを睨んでると思ったら、杪夏の事を凝視していた。


「イチャイチャするのも、大概にしといてね! 四季さん」


 更に、その雰囲気は悪くなり二人の俺に対する思いはデッドヒートする。


「……お姉さん……私は、斎藤君とルームメイトなのよ……だから、こうしてても。いいのよ……」


「あの~……食べづらいですけど」


 俺は、食事を食べるが杪夏が引っ付いてなかなか食べられない。

 確かに、あまり美味しくない食事だが。 

 流石に、食べないときつい。

 だから、一端離れてほしい……


「……はい……食べさせてあげる……」


「……え?」


 杪夏は、自分のも持ってきて俺に箸を向けて食べさせた。

 そして、自分の食事も食べるが看護師のお姉さんが睨み付けてきて怖い。

 その表情は、嫉妬狂っていて鬼のようだ。


「……チッ! 朝からイチャイチャしやがって……」


 いや、聞こえてますから。

 正直言って、仕事に集中してほしい。

 頼むから……


「……あなたも、やめなさい。若いんだから、しょうがないわよ。諦めて、新しい人みつけましょ? ね?」


 看護師のおばさんに、諭させる。

 その光景は、まさに婚活にきて断れて母親に慰められるそんな状況だった。


「いえ! 私は、それでも斎藤君の恋人になりたいです! 絶対に、譲りません!」


 いや……

 看護師のおばさん、若干引いていたからな。

 どんだけ、恋人ほしいんだよ。

 必死過ぎるだろ。

 俺も、その看護師のおばさんのように。

 顔がひきつっていた。



 そして、俺と杪夏は食べ終えて。

 看護師のおばさんはナース室に戻るが、看護師のお姉さんは戻っていかない。

 いや、仕事しろよ。

 どんだけ、俺と付き合いたいんだよ。

 その後、幼馴染みの立花もきて。

 更に、事態は悪化して。

 みつどもえになり。

 何か、争いはじめて。

 おっぱいの大きさで、勝敗を決め始めると言い始めた。

 主に、言ってるのは看護師のお姉さん。


「私のおっぱいは、大きいわよ~どうする~創くん」


 そう言って、胸の谷間を見せてくる。

 やはり、でかい看護師のお姉さんの胸は俺以外の男なら誘惑できたであろう。

 だけど、俺は別に巨乳好きではないから好きにならないがな。 

 絶対にだぞ。

 少しは、見ていたがな。


「……まあ、立花さんはないから負けね……」


「……何がよ! ムネムネムネムネって! 斎藤君は、そんなところしかみないの! ねぇ!」


「そんなところ見て、恋人きめねぇよ! いい加減しろ!」


 俺は、そう言ったが。

 杪夏と立花は俺の方を見て、どうやら疑っているようだ。

 そもそも、男は胸で決めない。

 それよりも、性格や可愛さで決めるからな。

 その後、自分の胸を触って杪夏は若干幼馴染みの立花に勝ったような、勝ち誇った顔をしていた。

 立花は、悔しそうに歯を食いしばっている。

 そんな光景は、まさに女の戦いそのものだ。


「言っとけど……俺は、杪夏の事が好きだからな」


 つい、俺は口走ってしまった。

 その後、諦めたのか看護師のお姉さんは落ち込んでナース室に戻っていく。

 何故か、立花はいたが。


「……私は……四季さんに負けないから! 絶対に、創を惚れさせてやる! だから負けない! 四季さんには負けたくない!!」


「……望むところよ……いつでも来なさい」


 俺の、望みはしらずか杪夏と立花はバチバチのライバル関係なっていた。

 正直言って、俺は二人に仲良くなってほしいのであって、恋のライバルになってほしくない。

 まあ、初めから杪夏の事が好きな俺は今更立花の事を好きになることは絶対にないがな。



 そして、夜なって何故か俺のベッドにいた杪夏は、体を引っ付けながら寝ていた。

 俺は、今日ドキドキしてなかなか眠れなかった……

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