第2話 マリアとお呼び……✨😜✨✨💕

 お母さん……。

 ボク、ピンチです。




「フフ……✨👄✨💕 ジュン!!」

 まるで小悪魔のように夏樹マリアが微笑んだ。



 今の彼女は本物の美少女なので、まさに『小悪魔』と言う表現にピッタリだ。


 美少女のクセして、なんて色っぽいのだろう。


 マリアの潤んだ瞳で見つめられるだけでドキドキしてくる。


「うゥ……😳💦」

 心臓が早鐘のように胸板を叩いた。



 真っ赤なルージュがヤケになまめかしい。


 美少女に生まれ変わった夏樹マリアがボクの下半身にまたがって、上から目線で見下ろしていた。



 眩しいくらいの巨乳がボクの視線を捉えて離さない。


「どうしたのよ。ジュンッたらァ!!

 こんなに震えちゃってェ……✨🤭✨💕」

 ヤケに楽しそうに夏樹マリアは微笑みを浮かべた。



「えェ……😳💦 ああ、ゴメンなさい」

 知らぬ間に緊張と興奮からだろうか、ボクの全身は震えてしまった。



 すでに、股間のポ○ットドラゴンは頭の皮が剥けて第二形態へと変貌している。

 頭の先からは先走り液も滲んでいた。



「フフ……✨😚✨💕 大丈夫よ。

 そんなに怖がらなくても」

 またキスを求めて迫ってくる。



「い、いやァ……😳💦」

 そんなコトを言われても、ボクは緊張して全身が強張こわばっていた。



 濃厚な香水の匂いに目眩めまいがしてきそうだ。



 往年のハリウッドスターのマ○リン・モンローが使っていた『シャ○ルの5番』と言う香水らしい。

 嗅いでいるだけでもクラクラしてくる。




「あんまり硬くならないでェ……✨🤭✨💕

 平気だから……!!」

 さすが小悪魔だ。

 クスクスと微笑みを浮かべ余裕綽々だ。



「いやいやッ、ヤバいですッてェ!!

 こんなこと施設の人にバレたらァ……」

 入居者との恋愛関係がおもて立てば最悪、クビの可能性もある。



 もちろん恋愛以上の関係なんて、もってのほかだ。



 せっかく施設長オーナーの龍宮寺神人に紹介してもらい、この介護施設でバイトするコトになったのに。


 この介護施設は、亡くなったお母さんが長年勤めていた所だ。

 高校生の頃から夏休みには、ボランティアでこの施設で介護させて貰っていた。

 今もパートで勤務している。



 なので、こういう形でオーナーの信頼を裏切るのは心苦しい。


 

「あァ〜ら、どうしてェ……✨🤗✨💕

 私は見られても何にも恥ずかしくないわ。

 ジュンとなら!!」

 さすが経験豊富な往年のポルノスターだ。



 人前で、濃厚なラブシーンを演じるのにも馴れているのだろう。

 嬉々としてボクを翻弄もてあそんでいる。



「そ、そんなワケには……🙄💦」

 しかしボクはプライベートでもラブシーンの経験がないのだ。



 なにしろ奥手な草食系チェリーボーイだ。

 学生時代から女子には全く縁がない。



「ジュンも、いつもよりずうゥ〜ッと可愛らしいわァ……✨😚✨✨💕」

 夏樹マリアはベタベタとボクの身体を愛撫してきた。


 くすぐったくて仕方がない。



「ど、どうも……😅💦」困惑ぎみに笑みを浮かべた。

 面と向かって美少女から可愛らしいなんて言われたのは初めてだ。



 さっき鏡で見たが、確かにエイリアンのおかげでメガネも必要ないほど視力が回復している。


 これまで垢抜けず野暮ったい顔だったが、自分でも見違えるくらいイケメンになった。




「マリアが可愛がって上げてよ……✨💕」

 ペットの仔猫のような扱いだ。



「いやいやァ……、ありがたいンですけど。

 何かと問題になるので入居者と施設のスタッフの恋愛は禁止されているンですよ!!」

 もちろんのコトだが肉体関係もだ。



「フフゥン……✨😚✨✨💕

 昔ッから『禁断の恋』ッて刺激的でソソるでしょォ……✨💕」

 どうしてもマリアはキスしようとしてくる。



「いやいや、刺激的でソソるッて、そんなァ……😳💦

 シェークスピアの『ロミオとジュリエット』じゃないんですから……」

 頬の辺りにチュッチュッとキスの嵐だ。

 あとほんの少しで唇が重なる。


 

「おバカさんねェ……。

 恋愛は禁止されたり、抑圧されると余計に燃え上がるモノなのよォ……✨👄✨💕」

 なおも執拗に夏樹マリアは口づけを迫ってくる。



「いやいや……、ヤバいですから夏樹さん」

 なんとか彼女のキスを避けようと懸命だ。



「あァン✨💕 ダメよ。夏樹さんなんて!

 マリアッて、お呼び!!」

 あくまで彼女は上から目線だ。



「はあァ……、マッ、マリアさんですか」

 あまり女性を名前で呼んだ事はないので照れてしまう。



「ダメダメェ……!! マリアよ✨😜✨💕

 『マ・リ・ア』ッて呼び捨てにしなさい」


「そ、そんなコトォ……」

 出来るはずがない。首を横に振ってこばんだ。


 入居者はボクら介護スタッフにとって大事なお客様なのだ。



「だいたいボクとマリアさんが会ってほんの数週間じゃないですかァ……」

 この夏休みに入ってからだ。まだそれほど日にちは経っていない。



「おバカさんねえェ……。マリアは殿方と出会って、ほんの1秒で恋愛こいに落とすタイプのお色気女優なのよ✨✨✨💕」

 美少女に生まれ変わっても、かなり言い方は古臭い。



「どッ、どんなタイプですかァ……!!」

 恋多き女とは聞いているが。



「フフ……、ジュン✨😍✨💕

 キスも始めてなのね」

 大きな黒い瞳でボクの顔を伺っているようだ。



「えェ……?! いやいや、始めてッてワケじゃないけど」

 なぜか、恥ずかしくて強がりを言ってしまった。もちろんだがキスも初体験だ。



「あァら、始めてでも良いの✨✨💕

 お姉様が教えて上げてよォ……😚✨💕」

 またキスを迫ってきた。



 一応、見た目は年下だが、経験値では初心者のボクなど話しにならない。


 なにしろ夏樹マリアと言えば、まじわった男性を喰らい尽くすと言う【カマキリ未亡人】だ。


 童貞ボーイのボクなど問題ではない。




「うゥ……😳💦」

 あ然としてボクは硬まったまま身動きが取れない状態だ。

 


「フフ、良い子ねェ!! すぐに気持ちよくさせて上げてよ……✨😋✨✨💕」

 ご馳走を前にした思春期の美少女のようだ。


 美味しそうに舌なめずりしながらボクの唇へ寄せてきた。


「ま、待ってください。せめてこの【ネクストヘブン】から出てからにしましょ……😳💦」

 施設の中でキスしている姿を覗かれたらアウトだ。


「あァ〜ら……✨😜✨✨💕

 私を誰だと思っているの?」


「えェ、夏樹マリアさんですけど……」


「そう……、昭和のセックスシンボルと呼ばれた女優なのよ!!」



「セッ、セックスシンボルゥ……」









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