夏休み
第5話 夏休みの計画
夏休み、それは一ヶ月以上続く夢の大型連休。誰にも邪魔されずクーラーの効いた部屋で毎日勉強ができるなんて幸せすぎだ。終業式の校長先生が話している
終業式が終わり俺が教室に向かって歩いていると後ろから琴葉が来た。
「ねえ、夏休みの間って私たち会うことってないよね……」
「そうだな」
「でもさ!一度も会ってないと皆に疑われるたりするんじゃないかな〜」
「それは会ったとかなんとか言えば大丈夫だろ」
「なんでわかんないのよ……アホ……」
「ん?」
俺なんか変なこと言ったか?
最近の琴葉は初めて会った時と全然印象が違う。前より話しかけてくるようになったし脅迫される回数も凄く減ったような気がする。『……私と付き合いなさい』なんか言われた時は面倒くさい奴に目をつけられたと思っていたけど今は仮の恋人も悪くないと思っている。
「ねえねえ君たち〜今年の夏は三人で海いこーよ!」
栞が琴葉に後ろから飛びついて言った。
「なんで俺も行くことになってるんだ……」
「それは琴葉の彼氏だからに決まってるじゃない〜」
「あ、あぁ」
あ、そうか。俺一応彼女いるんだった。自分が琴葉の彼氏してるの忘れかけてた……
海かぁ……まぁ日帰りならいいか。
「それっていつ行くんだ?」
「8月の7日から9日くらいになるかな。二泊三日のバカンス〜」
「ん?」
聞き間違いだろうか……二泊三日?日帰りじゃなくてぇ?
「あ、今零君、泊まりなの?って思ったでしょ!」
「うん、思った。でも泊まりとなったらお金も必要だし泊まる場所だって……」
「あぁそれは大丈夫。パパの別荘がお台場のビーチの近くにあるから頼んでみるね!」
まじか……二泊三日の旅行。一つ屋根の下でクラスメイトの女子二人とお泊りだってぇ!?恋愛アンチの俺がこんなハーレムでもいいのか? もしかして俺この旅行で美少女二人に毒でも飲まされたりして……
こうして俺は夏の
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