第42話 死刑執行

*グロ注意!苦手な方はやめておいた方がいいかも……。


処刑場に運ばれていく二人の男の姿があった。

「ようやく………あいつの仇を取れる……。」

そして、それを心待ちにしていた少年少女、青年たちがその瞬間を待っていた。


「皆さん!私は今回この者達の死刑を執行させてもらいます!名を『ライア』、と申します。では、始めます!」


そのライアという男?はかなり大柄だった。ただ、甲冑で身を包んでおり顔は見えなかった。


そして二人が断頭台の上に立たされる。

だが、そのどちらもこれから死ぬのだというのになんの反応もなかった。


「…………ふむ。これではつまらんだろう。すみません!少し、お時間をいただきます。」

そう言うと、二人の頭に手を乗っけた。


すると急に魔力が流れていくのが、目に見えてわかった。そして、何かを見せられているのだろうか?時々痙攣したりしている様子を見る限り何かをしているのは目に見えて分かる。


「一体……何をして……。」


手を離すと、急に二人はおびえ始めた。


「……………い……いやだ………死にたくない……死にたくない!」

「う…あ……うああああああああああ!」


恐慌状態、というべきだろうか。先ほどまで生きる事を諦めていたのに今は生きるために足掻こうと必死である。


「何をしたんだ……?」

「先ほど見てみると、どうやらバフ?のような物がかかっていたので。除去させていただきました。

それでは………始めましょう。この者共を、正当なる理由において、『刑:22目 首切り』に処す。」


「嫌だァァァ!!!」

「うぁぁぁぁぁぁぁわあああああああああああ!!!」


巨大な鉈を持った腕が振り下ろされた。最初、何も感じなかった。


虚無。


浮遊感。


だが、首から下の感覚がない。まるで、最初から無かったかのように。


そこから段々と、理解していく。


目が開く。ここから自分の体が見える。


ゆっくりと……世界が止まっていく。


体が倒れていく。



ドサ。


二人の世界は、こうしてあっけなく終わった。












だけじゃなかった。


「では、精神がこちらを見ている間に体をどんどん崩して生きましょう。行け、『喰虫はみむし』。」


ガサガサガサガサガサ!

とてつもない量の虫が首の無い自分たちの体に群がる。


段々と、体が食われていく。


流血が、段々と広がっていく。


昆虫同士がぶつかる音がする。

カチカチ。

キチキチ。


自分の体が食われていく様子を、ただ見ている。ずっと、見ている事しかできない。しかも体とは離れているのに、その痛みが……


痛い。けど逃げられ無い。


よく考えてみてほしい。自分の体が昆虫に食われていくのだ。



痛い!

いたい!

イタイ!










誰か助けt

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破壊の使徒-歪んだ因果と歪められた世界 赤狐 @akakitune0125

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