第37話 玉破と書いて、去勢と読む。
「皆さ〜ん!始めますよ〜!ちゅうも〜く!」
こちらに一斉に視線が集まる。
流石にこの人数だ。緊張する。
「皆さんお待ちかね、処刑の時間の始まりだ〜!どう死ぬのかは、前の映像を見てね〜!」
先にプログラムのような物を書いてもらっていたので、そこを見てもらう。
「ま〜ずは黒雲才路からな〜!お嬢様が手に入れた力で、これをより濃く濃密な悪夢に変えることが出来た!頑張って実行してくれたお嬢様に、まずは盛大な拍手を!」
パチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチ!
お嬢様はあまり慣れていないのか、顔が少し赤くなっている。まぁ仕方ないよね。こんだけの人数を前でしかも自分に対して拍手が飛んできてんだから。
「うし、それじゃあお嬢様!おねがいします。」
「はい。《転移》」
そうつぶやいて、杖を掲げると地面に張り付くようにして、魔法陣が発生した。何重にも重なって。
「ゾンビ?アンデッド?否!彼らも我らと同様の復讐者だ!さぁこの瞬間を見逃すな!無様にいたぶられるその様を!」
奥の方からゆっくりと運ばれてくるその姿は、まるで死体のよう。だが、まだ生きているし、完全に元気!とも言い難いが、回復されたおかげで顔色は良くなっている。だが、その目は完全に絶望を前にした、小動物のような顔をしていた。
「さぁ、蘇った哀れな死を遂げた女性と、その原因となったこいつ、そしてこのことについて教えてくれた平民君!彼らが集まるとどうなるのか?それではやっていこう!」
そして、お嬢様が虚空の何かを切り落とす。
すると、蘇った状態の女性が、動き始めた。
「あ…あ…………あ…………アアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!」
すると目に追えぬようなスピードで、一気に距離を詰めると、
股間を思いっきり蹴り上げた。
その時の男性陣は、幸い奴らだったのでトラウマにはならなかったが、それはそれは恐ろしい蹴り上げ方だったという。
「oh........................。」
「グハッ……⁉︎」
うん、あの反応を見ればわかる。痛いやつやん。
女性陣からしたらもっと破れ!って言いそうやけど、本当にやられたら一生逆らえなくなるかもね。
「うへぇ……痛そぉ……あ、どうぞどうぞ。やっちゃって。」
「はい!」
平民君も頑張っていじめにかかる。さて、どんなことをするのかなぁ〜………
カキィィィィィィィン‼︎‼︎
平民君⁉︎
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