第27話 カップルへの恨み

「さて、これでバカ三人組の処遇は決まりました。では!始めましょうか。この大バカップルの処遇を!」

「「「「「「ウォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!」」」」」」

やはりこれが一番人気なのか。だろうな、だって一番恨み勝買ってそうじゃん?


「チッ!離せ!離せよ!」

「落ち着いて!反撃の機会はあるはずよ……。一旦静かにして…!」

「……わぁ〜ったよ。しゃあねえ…。」


「んお?静かになっちゃった。泣き叫んでくれても面白そうだけどなぁ?まぁ、良いか。」

前座は大盛り上がりで終わったし、今回は長めの演劇でいこうか。


「まず、一体何故こいつらが恨まれているのか。それをしっかりと認識し、その上でどのようなモノを与えるか!それを決めようじゃないか!まず過去に起こされた悲しき事例を見ていこう!」

_______________________________


あるところに平和な村があった。その村には魔物はおろか、害獣すらおらず、大変安全な村だったそうだ。そう。これはあくまでである。今では魔物の巣窟のような所になっているそうだ。では一体何故そのような事になったのか。それはある二人組の悪魔によってもたらされた。

ある時、少しだけ困った事が起きた。いくら平和とはいえど、たまに山賊はでる。そしてその山賊が今年になって急に動きが活発になり始めた、という噂が流れてきた。

当然その村の村長や有力な者たちで対策を練ろうとしている中。その二人はやってきた。

「なんだこの村。何にもねえし歓待もねえじゃねえか。」

「そりゃあそうでしょ。私たちが来るって事伝わってないと思うし。」

「は?何でだよ。」

「そうゆう風に手配したの。あまり崇め称えられるのも好きじゃないから。」

「はぁ…なんだよ。そうゆーことは早くいってくれ。」

「ごめんね?」

「まぁ良いよ。お前の事だしさ。」

「ありがと♪」

村の人間たちが物珍しそうに家の中から出てくる。

「あのぉ……失礼ですが……どなた様で……?」

「お前知らねえのか?最近有名になった救世主って。」

「「「「「おぉぉぉぉぉ!」」」」」

「あぁ!噂はかねがね聞いております。何にもない村ですが、どうかゆっくりしていってくだされ。」

「あぁ。別にここに来たのは休むためじゃねえんだ。」

「はて?では何故こんな所に……?」

「金と食料だ。寄越せよ。ほら。」

「え?いや、この村ではまだ物々交換が主流でして…どうにもまだ金銭類ははやっておらんのです…。」

「なら食料。早くしろ。こっちは急いでるんだ。」

「な……ならばこちらからも少しお願いが……。」

「あ”?」

「さ……山賊達が最近ここらをうろついているようでして……その対策のご助力をと思いまして……。」

そう言うと、その人はニヤッと笑って、

「いいぜ。手伝ってやる。」

そう答えた。

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