第24話 罪状を読み上げる。
「えー、これより、罪人の罪状を読み上げる。まず、黒運才路からだ。」
読み上げている人間、まぁ俺なんだが後ろからジャラジャラとした音が聞こえてくる。
「んーー!んんんんん!!!」
「はい、ちょっと黙れ〜。」
「『サイレント』。」
「…………!!!…!!!」
「では、引き続きやっていこうか。まず、被害者の方からの直訴の内容から。……これは全員に向けた言葉だな…。
え〜、『僕は、普通の平民でした。真面目に働いて、給料を貰って、仲間と一緒に笑ってすごせていました。しかし、救世主、と名乗る詐欺師たちが僕たちの町を発展させ、仕事を少なくしました。それだけならまだよかったのですが、どんどん安く、性能の良い商品を作り僕たちの仕事を奪っていきました。だから僕らは一度抗議をしにいきました。すると、衛兵たちに捕まり、救世主様たちに逆らうものは極刑、というクソしょうもない理由だけで、僕と他の数人以外は大抵殺されました。この国もそうですが、もともとの原因を作り、謝罪もしなかった
これがまず一つ目な。二つ目。冒険者からのタレコミです。
『奴らは俺らの仕事をとことん奪っていった。聖物のせいで俺らの仕事である討伐系の仕事は全部とられちまった。しかも、町の雑用から、薬草採取まで。大抵全部の仕事を取られて、俺は家族を養う事も難しくなった。それに、こんな人間が俺の周りにもたくさんいる。そいつらから抗議を受けても、町役所や、国は何の対応もしようとはしない。こんな国でいいはずがねぇんだが。』。
だそうですよ〜救世主のおバカさん方〜。はい。それじゃ、こいつの罪状を読み上げます。体力があり、気のいいクラスメイトとして仲間に認識されてるお前の罪は、
『性欲強すぎ。』
さすがにこれは俺も引いたわ〜。昼で体力は温存しといて、夜は散々欲望を吐き散らしまくるのか……?えぇ〜、詳しい罪状は……。
『僕と付き合っていた彼女がある日急に連れ去られたと聞いた。だから僕は必死に探そうとしたけど、何処にもいなかった。だから僕は、みんなに協力をお願いしたけど、言葉を濁すだけだった。ある日、突然彼女は帰ってきた。泣きながら、僕に、謝罪をしていた。僕は何の事かわからなかった。でも、彼女に話を聞いて、心が黒く塗りつぶされていくのが分かった。彼女は無理やり連れて行かれ、強姦されたと。嫌だったのに、逆らうと
三日後。彼女は自殺した。
僕はこの化け物を死ぬほど恨んでいます。どうか、正しき裁きを。』
だそうだ。これはこれは……NTR展開を作るとは……とんでもないな。しかも、これと似たような事案がいくつもあるし…。生憎、俺は寝取り系のネタが嫌いでな…。すまんな。寝取りが性癖の皆様。判決は厳し目になります。
さぁ、運命の判決は……!
『亡霊と一緒にリンチされま傷。』だ。良かったね?」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます