第10話 目標決定!

「すいませんお嬢様。少し気になる事があって…。」


俺は気になる事があったのでお嬢様を呼び止める。


「はい?何でしょうか…?」


「昨日の夜のように聖物がいつ襲ってくるか分かりませんよね。だから生まれてる元凶を叩きたいのですが…。」


「………。つまり、王城に行くって事ですか?」


そのとうり。俺の目的は復讐。そのあとは自分のしたい事やって生きていたいかなぁ、って感じ。だから早めにこのウザい聖物はどうにかしたいんだよね。


「えぇ、そうです。このまま戦力を整えていっても聖物に攻撃され、戦力が減ってしまえば元も子もありません。だから変えなければなりません。はっきり言ってしまえば今までの戦況は劣勢。聖物に一方的にやられて数が減っていくばかり。絶望的ですね。」


シャーレイ様が悔しそうに唇をかんでいる。それはそうだろう。彼女は目の前で沢山の仲間が戦死したのだ。彼女を守るために。だから俺は…


「ですが、そんな絶望的な状況は、俺が来た時点でひっくり返りました。」


ハッとした表情をしている。それはそうだろうな。あいつらと同じく異常な能力を持った俺が来たんだから。


「俺なら奴らと戦えます。きっと貴女方を守りながら、というのは無理でしょうが1人対5人くらいなら余裕です。だから、まずはそこを目指していきませんか?」


「………。貴方の判断に、反論する気は最初からありません。ならば目的地は王城にしておきます。ですが、その前に私から一ついいですか?」


「はい、なんでしょうか?」


これって装備とかなんかな?


「私の求めているアイテム…杖なんですけど、それを使えばかなり“救世主”共にアドバンテージをつけることができるらしいので、まずそこからでも良いでしょうか。」


ムムム。ちょっと外れたか。にしても、アドバンテージか…。まぁ欲しいっちゃ欲しいけど…。能力によるかな。


「それって一体どうゆう能力なんですか…?」


「名称は『無嫌物むげんぶつ:杖の型:スロウター』。この能力は相手に幻覚、毒、五感の妨害、などなどの大量のデバフ能力を兼ね備えた“最悪”と呼ばれた無嫌物の一種です。」


「へぇ。そんなものがあったんですね〜。」


無嫌物…か。こんどロズに会ったら聞いてみるか。


「分かりました、最初にそれを手に入れましょう。で、どこにあるんですか?」


「それはですね、この国最強のダンジョン。『インヴァイター』にあります。」

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