第8話 敵襲:再来
朝…。
それは唐突に起こった。確かに彼らは警戒していた。だが圧倒的な速度で迫って来たそれに反応することは出来なかった。
ガァァァァァァァァァァァァン!
「何事だ⁉︎」「分からねえ!だがヤバそうだぜ!気をつけろ!」
辺りは砂煙でよく見えない。
そんな中、女性の声が響いた。
「皆様!落ち着いてください!敵はおそらく聖物です!盾を構えておいてください!」
「「「「「おう!」」」」」
兵士は固まって盾を構える。だが、意味はなかった。
「Guraaaaaaaaaa!!!!!!!」
龍の様なその化け物は尻尾で兵士達を薙ぎ払っていく。
「お嬢様!お逃げください!私達でも食い止められるか……グアァ!」
「そうですよ!貴女が居なければこの復讐は成り立たない!」
「皆さん……くっ!どうすれば……!」
今はあの方とは別れている。この状況で聖物を倒すのであれば……賭けるしかない!
「復讐の焔Lv3!」
この程度ではあの聖物には効きもしないだろう。
だからこちらにまず注意を引かせて……!
マズイッ!間に合わない!
「キャアアアアア!」
「お嬢様ぁ!!」
絶体絶命。
あぁ、こんな所で死んでしまうとは……情けないなぁ…。
「GAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!!!!!!!!!!!!」
「……悔しいなぁ。」
そう言って私の意識は闇に落ちた。
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「ここは…?」
「やぁ。困惑するのは無理がないけど、ごめんね。一つ聞いておきたい事があるんだ。」
ここは何処なんでしょう。見た事がありません。果てしなく白い世界。何の障害物もなく、ただただ平面。
「ここは一体…。」
「ゴメンねそうゆうのは省くよ?君、死にたくないんだよね?」
「…それは、そうですけど…。」
「なら霊心に出来る限り手助けしてくれない?」
「…?私は最初からそのつもりでしたけど…。」
「あれりゃ?思ってたんと違うなぁ…?まぁ良いか。うん、なら頼むよ。それじゃまた。」
「…………って私もう死んだんじゃ…。」
「ん?あぁ、それは霊心が来なかった時のルートな。まぁ、現実に戻ってみな。バチバチのバトルが始まるぜ。んじゃ、よろしくな。」
そういって私の意識はまた落ちた。
本当に、あそこは何処だったのだろう…。
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注)彼はロズです。
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