2話 試し打ち

「さぁ、レッチュゴー!」

という事でスキルの試し打ちをすることになった。


「まずは一式、『拘壊』からだな。まずはこの擬似生命体を用意してやったから、まぁまずやってみ。」


「どうやって?仕方が分からんのだが?」


「簡単だよ。まずはな。こいつを絞め殺すってイメージをしてみろ。いいか、イメージだぞ。そんで出来たら言ってみろ。『破壊式:一式:拘壊』ってな。」


言われるがままにこの人形のスライムのようなキモい謎の物体を絞め殺すイメージを…って、


「無理だよ!どうすんだよこれ!」


「工夫だよ工夫。お前の嫌いな奴らを思い出してみー?」


「アイツらのこと…。『破壊式:一式:拘壊』」


次の瞬間、空中から謎のロープ?ワイヤー?のような糸状の物が出てきた。それはその擬似生命体の首を千切り跳ね飛ばし消えていった…。


「何これ……。」


「こいつ破壊式って言うくらいだからさ、壊す事に異常に長けてるんだよね。だから拘束目的じゃあ普通は使えねぇ。」


「なんだよ。普通って。」


「相手はあの救世主共だろう?ならこいつの扱い方によっちゃあ拘束もできるしアイツらの耐久力ならおそらく問題ない(`・ω・´)キリッ」


「えぇ……マジで大丈夫なのか?」


「あぁ、そうだぜ。じゃあ次行くか。」


「強引に話切りやがった…。」


その後、ロズの教授の元、俺は全部で11種類の破壊式を覚えた。成る程なぁ。これ、危険物でしかねぇな。そこんじょこらの奴らなら、瞬で消しとばしちまう。


「なぁ、これならあいつらも簡単に消しさるんじゃないかな?」


「いんやいや、あんま自惚れんなよ?アイツらだってこっちに来た時に多分力を渡されてると思う。おそらくアイツからだな。まぁ?俺の方がぁ、強いしぃ?もっと言えばこの世界ごと破壊なんて容易い事ですしぃー?」


なら良かった…ていうか今すごい発言しなかったか?こいつ。


「いや、気のせい気のせい。」


「俺の心を読むなよ……。」


「顔に出てたぞ。」


「うぇっ?」

ポーカーフェイスは得意な方なんだが…。


「あ、そうそう。そろそろお前現世に戻してやろうか?」


…………もう、そんな時間か…。ここにいるのも楽しかったがな…。


「短い間だったがお世話になったな。ありがとう。」


「おう、復讐し終わったらまたここにくるといい。そん時どう思ったとか、そういった話俺大好きなんだ。あとたまに会うかもしれねぇから、そん時もよろしくなぁ。」


「そうなのか…。よかった。お前の事俺結構気に入ったからさ、また話してくれると嬉しいよ。」


「あぁ、向こうに行ったらある程度までナビゲートしてやるよ。」


「それは、サンキューな!」


「じゃっ、行くぜ!」


そして俺はまた光に包まれた。

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