出逢い
錬義、新天地を目指す
『<
どこまでも落ちていきそうな印象さえある深い蒼穹を、機体のほとんどが布らしきものでできたいわゆる<ウルトラライトプレーン>が、まるで海を泳ぐマンタのようにゆったりと飛んでいた。
そして、風防の類もない剥き出しの操縦席で、防寒服とゴーグルを着けただけの青年が、一見するとデジタル表示のようにも見えつつ、実はフィラメントを用いた棒状の小さな<電球>を、デジタル表示になぞらえて配置してあるだけという、非常にアナログな計器類を確認しながら、
『ま、基幹ドローンの通信圏外だし、実際に新記録になるかどうかは、
そんなことを考えていた。
彼の名は、<
もっとも、彼自身の興味は、新天地よりも、<
事実、
「ああ、いるいる♡ あれは、<
弾んだ声で口にしながら、地上の草原を歩く、頭から尻尾の先までであれば三十メートルはありそうな巨大な<恐竜に似た生き物>に笑顔を向けていた。正確には、<首長竜に似た生き物>だが。
いずれにせよ相当好きなのがその様子だけで分かる。
なお、彼が見ている<恐竜に似た生き物>こそが<
なにしろこの惑星<
人間が日常的に暮らしているのは、<
当然、生物としての強さも
それについてはまた適宜触れるとして、
「え……?」
「人間!? 女の子!?」
声を上げ、操縦席の上に固定された双眼鏡を取り出して、<それ>を見た。確かに、よく日に焼けた褐色の肌をしているが、一糸まとわぬ十代半ばくらいに見える少女が、
もっとも
だがそれ以上に、
「なんでこんなところに人間が……!? くそっ、先客がいたのか!!」
自分が先にここまで辿り着いたと思っていたのにすでに人間がいて、
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