第5話 お主さてはロリっ娘ぞ?

「そのぉ…………そろそろ真面目に、フーアーユー、クエスチョンしても良いですか?」


あのままずっと頭を撫でられ、褒められていた。


その行為自体はとても嬉しいし、堪能していたけど、そろそろ空も暗くなってきたし、部活勢も下校を始めたので俺はそう切り出した。


「そうね。もう暗くなってきてるし、そろそろ私のことを教えてあげてもいいかしらね。」


そう言って、んーと背伸びをする少女。

俺はここだぁ!!!と目をぱっちり開けて、この正体不明の生物の実態を確認しにかかる。


まず目に入ってきたのは、まな板。

うん、まな板。


なんかすんってしてる。

こんなの、摩擦抵抗がありありのありだ。


超真っ直ぐ。一般的に女性のこの部分を表す単位で言うのならばAAA…………それよりも下。


…………つまり、一言で言うのなら、ひんぬー。ちっぱい。顔ナシならぬ胸ナシ。


小学生でももう少し大きいと思うぜ。


「ちょっあんた!!どっ、どこ見てんのよ!!」


俺があまりのナイアガラっぷりに、そこだけを凝視していたら怒られてしまった。


まな板っ娘は、俺を膝枕しながら歯を見せて、私怒ってますアピールをしてくる。


「かわいいかよ」


ヤベっ、あまりの尊さについ口が滑ってしまったぜベイベー。


「へっ!?」


まな板っ娘は鈍感系ではないらしく、俺の失言をちゃんと聞いていたみたいで、これまた可愛らしい悲鳴をあげる。


このまな板っ娘、その胸の関東平野っぷりもさることながら、顔もなかなかのロリ顔だ。


「…………ばか。」


ずっとオロオロしていたかと思えば、いきなり俺を見つめてまな板っ娘はちいさく呟いた。


俺も鈍感系主人公ではなく、聴力検査ずっとAの聴覚鋭敏ボーイなので、シー彼女セイした言ったことはしっかりとリッスン聞くことが出来た。


「だから、かわいいかよ。」


またもや、ポロッと俺のゆるゆるマウスお口がそんな言葉をこぼした。


だぁかぁらぁ!!

なんで、脳みそのフィルターを通さずに話すんだよ俺は!


そんなんだから、まゆちゃんにもかよちゃんにも振られるんだよ!!


…………何気に物理的に無理って言葉は、未だ引きずってる。


ちくしょー!また悲しくなってきやがったぜ!!


再度ふてくされた俺は、まな板っ娘の観察をすることにしましたー。


まず、身長がちっちゃいでーす。

多分150を切ってまーす、へたしたら140前半くらいかもしれませーん。


身長は小学生並、胸も関東平野で顔もロリ顔。しかも無駄に整っていてかわいい。


そんな完璧小学生ボディーのくせに、服装だけはうちの高校のものだ。


しかも俺と同学年の高校2年生。


この顔と身長で17才って、もはや詐欺じゃね?

まぁ、まだ誕生日きてなければ16だけども。


「そ、そんなに見ないで下さい………見ないでよ!!!」


………おや?今なんか口調が変わっていたような気がしましたぞ。


俺はこの謎多き、まな板っ娘の弱みを掴んでやったと、静かにニヤリと微笑んだ。

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