第6話 20歳頃、友人とその彼氏と
これは、私達が調子に乗って夜のドライブにでかけてしまった時のお話。
その日、仕事終わりに私は友人B子と連絡を取りました。
給料日だからB子とご飯行きたい!!となっていたのです。
こちらのB子は同い年で高校も一緒でした。クラス違うけど。
バイト先で知り合って早五年。B子は近くの店で働いていました。
こちらのB子も何となく気配を感じるタイプで、別小説(ドッペルさん)の子です。
さて、そんなB子の彼氏Cとはなんと私の小中と同じ学校だった人でした。
仲良い方だったのでたまに3人で遊んでいました。
ただ、夜に遊ぶことが多かった為、この日も夜七時頃にファミレスに集合し、ご飯を食べてから隣町へドライブとなりました。
隣町には曰く付きの場所が多数ありました。
そんな中、この日はダム湖へと向かいました。
隣町までの30分、友人カップルの乗る車へと乗り込み、Cの運転で他愛もない会話をしながら友人カップルが大好きな歌手のCDを流して目的地へと向かいます。
目的地へと近付いていくと民家もまばらになりかろうじて外灯がポツポツある程度になりました。
「みーちゃんは、彼氏と夜に遊ばないの?」
「遊ばないねぇ」
「なんで?」
「あっちが仕事の時もあるけど、夜に会うのは私の親にいい顔されない」
「?うちらとは夜に遊んでるよ?」
「B子は信用されてるからね。」
「ふーん、そんなもん?」
「そんなもんだよ。更にはCも居るから変に心配してないみたい」
「彼氏と遊ぶのは心配なのね(笑)」
「心配らしいね、まぁ、年上だからねぇ」
なんて他愛もない会話をしているうちに山道を登り目的のダム湖脇の道路を走る。
その時いきなり後ろからバイクに凄いスピードで追い越されてしまう私達。
(ん?バイクなんて後ろにいたかな?)
時速70前後で走行していたで在ろうCの車を凄いスピードで追い抜いていったバイク。
あっという間に走り去り見えなくなっていった先にはトンネルがあった。
「そういえば、このトンネルだっけ?バイクの噂あるの」
「さっきのトンネルじゃなくて?」
「どっちだったっけ?わかんないや」
2つトンネルがある内、どちらかに関して心霊スポットになっていたがこの時の私達は失念していた。
本当に思い出せなかったのだ。3人共。
B子「まぁ、いいや。」
C「じゃー、Uターンして帰るよー?」
蜜柑「お願いしまーす」
何事もなくトンネル脇の道でUターンしようとすると脇道にバイクが停めてあり人が居なかった。
特に気にせずダム湖を後にするため山道を降りることにしたのだがCが若干、体調不良気味になっていた。
車の外に違和感を感じながらも来た道を帰っていくが自然と無口になる3人……
するといきなり、天井からバンッと言う音がした。
1度だけ。
走っている車の中でB子「とりあえず帰ろう、C大丈夫?」
「なんとか」
車内には相変わらず二人が好きな歌手の歌が流れている
丁度サビに入る直前だった
ー〜〜〜〜♪〜〜〜〜ー
B子「うるさい」
そういきなり言ったかと思うとCDを巻き戻して先程のサビの前まで戻した。
蜜柑「ん?B子どした?」
B子「今、甲高い女の笑い声聞こえたから。今からサビで良いところだったのに!!」
少しだけ怒り気味に言うB子の言葉にCが「俺は聞こえなかったけどすげー気持ち悪い」と答えた。
「私にも聞こえなかった、B子の波長に合ったんだね。」
山を降りて麓の民家が見えてくると少しだけ張り詰めていた空気が和らいでCも少しだけ落ち着いたようだった。
そのまま自分達の地元まで帰り、心霊スポット巡りはやめようと話し合って帰宅するために私は自分の車へと歩いて違和感に気付いたので足を止めた。
車の後部座席付近から後ろの方まで手形みたいなものがビッシリと付いていた。
流石に気持ち悪いし何かあっても嫌だって事で反対方向だったB子とCが車で付いてきてくれたおかげで無事に自宅に帰れました。
バンッという音の正体。
甲高い女の笑い声。
車に付けられていた手形。
1日に色々と体験した日でした。
嘘みたいな本当の話。
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