第2話 中学校の修学旅行の写真
これは私が見せられた写真の話です。
この頃の私は何故か自分には霊感があると思っているまさに中2病でした。そしてそれを一部の人には公言していました。
見えないけど何となく気配があるとか。
誰かに見られている気がするとか。
実際に中2〜中3だったのですから普通……ですよね?
同じ様な事を数人の女子が言ってました。
私達の中学校は修学旅行には横浜、東京近辺へ行くのが毎年の定番でディズニーランドで遊んで近場のホテルに泊まりました。
もちろん名前まではもう覚えていませんが、当時流行っていたドラマの真似をしてホテルの前で
「……姉さん、事件です。」
なんて言ってみたり。
写○ンです!などを使って沢山の写真をホテルの部屋で撮ったり、同行していたカメラマンさんに仲間内の写真を撮ってもらったりととても楽しく満喫していました。
何事もなく無事に修学旅行が終わり、写真販売に張り出された写真を選んで買い手元に届いた頃、自分達の使い捨てカメラで撮った写真等も合わせて皆で部活後に持ち寄り眺めていました。
「楽しかったよねー。」
「また行きたーい」
何事もなく写真の見せ合いをし、帰り支度していた時に二人の友人に呼び止められました。
何となく嫌な予感しかしない。
「さっき見せなかった写真があるんだ」
そう言うとフォトブック一番最後のページを開いた。
そこには2枚の写真がありました。
目の前の友人二人がホテルの部屋でギュッと寄り添いながらピースしている写真と
別の友人達数人と一緒に写っている写真でした。
二人共可愛いとか思って写真を見ていた私はふと二人の写真の窓ガラスに違和感がありました。
そしてゾワゾワと寒気がしました。
窓ガラスには四角い木でできた般若のお面の様な、トーテムポールの様な顔が3つ縦に並んで写っていました。
その一つは明らかに怒気を孕んでいたような顔に見えました。
そしてそれは宙に浮いて写真に写っていたのです。
もちろんそんなもの部屋の飾りにもありませんでした。
ただ3つ見える内の1つだけ怒気を孕んでる事から念の為お祓いやお焚き上げをした方が良いと伝えました。
もう一つの写真には5人ほど写っていたと思います。
ただ、一番端の子の腕か足が不自然に消えていた写真でした。
怪我に注意とやはりお焚き上げをオススメしました。
そして私は見える人ではないと伝え、キチンと払うことが出来ない事を承知してもらい簡易のお祓いの真似事をしてその日は終わりました。
特にそれ以降何もなく
何故あんな写真が取れたのか謎が深まるばかりでした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます