第257話 採掘の終了

「ステータス」


見張りをしながら、あの紫ゴーレムを殺ってからステータスがどう変化したか気になってステータスを表示した。



【名前】  ヌルヴィス

【種族】  人族

【年齢】  16  

【職業】  不遇魔法剣士

【レベル】 34  (3UP)


【生命力】 485/485  (45UP)

【闘力】  485/485  (45UP)

【魔力】  485/485  (45UP)


【物攻】  269  (24UP)

【魔攻】  269  (24UP)

【防御】  155  (15UP)

【敏捷】  236  (21UP)

【精神】  236  (21UP)


【物理スキル】

・大鎌術Lv.7(1UP)・身体強化Lv.6(1UP)

・大刀術Lv.4・無属性魔法Lv.4・体術Lv.4(1UP)

・闘力操作Lv.3・闘装Lv.2(1UP)


【魔法スキル】

・闇魔法Lv.6・雷魔法Lv.5・氷魔法Lv.5

・身体属性強化Lv.4・魔力操作Lv.3・付与魔法Lv.3

・魔装Lv.1


【他スキル】

・隠蔽Lv.7・危険感知Lv.2

・気配感知Lv.2(1UP)・多重行使Lv.2(1UP)

・解体Lv.1




「スキルレベルの伸びが凄いな」


レベルももちろん上がったが、何よりも長時間戦ったからか、スキルレベルが上がったスキルが多い。


「やっぱり物理スキルの方がレベル上がってるな」


他人がいるところでは魔法スキルの使用を控えることが多いため、物理スキルの方がスキルレベルが上がっている。それは大鎌術と闇魔法、闘装と魔装のスキルレベルの差を見ればよく分かる。


「まあ、それは魔道国に行ってから変わると願おう」


魔道国では俺は物理職ではなくて魔法職ということにするため、物理スキルと魔法スキルの使う機会が逆転する。その時にこの状況も逆転まではいかなくても少し収まればいいな。



バサッ


「ん?起きたか」


「それはこっちのセリフでもあるぞ」


見張りを代わって3時間くらいでヘパイトスがテントから出てきた。

そんなヘパイトスは俺と一言交わすと、マジックポーチから取り出した何かを大きな一口で食べる。そして、ハンマーとつるはしを持って鉱石の方へと行く。


「起きてすぐ採掘始めるのか?」


「もう少し余分に採掘する鉱石はお前らの武器に使われない可能性があるからな。それなのに待たせるのは俺のポリシーに反する」


ヘパイトスはそう言うと、すぐに採掘を始める。

しかし、その言い方だと俺達の予備を採掘するだけで、個人的に別で使う分は採掘しないということか。


「相変わらず、生真面目だな。満足いくまで好きに採掘しろよ」


武器を作るまで金は受け取らなかったり、今の事だったり、ヘパイトスは鍛冶に関わることには生真面目だ。やはり、ヘパイトスに俺の武器作りを頼んで良かった。武器の出来は俺らの命に直結する。ヘパイトスならそんな武器を任せても良いと心から思える。

そんなヘパイトスに俺らのことはいいからいっぱい採掘しろと強制するのは違うと思うので、本人の好きにさせることにする。まあ、本音で言えばこんなところまで付き合わせたんだから是非かなり余分に採掘してもらいたいところではある。



「……おはよう」


「おはよう」


俺が見張りをして6時間くらいが経った頃、ルシエルが起きてきた。何となく分かっていたが、ルシエルはあまり寝起きが良くなく、起きてから10分程はうとうとしている。でも起こした時はすぐに起きはするので特に困っているということはない。


「また採掘始めたのじゃな…」


「もう3時間くらい続けてる」


カンカンカンという採掘している音が響いているからヘパイトスが何をしているかはすぐに分かる。


「腹減ったのじゃ」


「飯を食うか。おい!ヘパイトスも飯を食うか?」


「今は食わん。2人で食っとれ!」


ということなので、俺とルシエルの2人で飯の準備をして食べた。




「よし!採掘はこれで終わりだ!」


ルシエルが起きてから2時間ほど経ち、ヘパイトスはそう言った。ヘパイトスは起きてから5時間くらい採掘していたな。


「もういいのか?まだいっぱいあるぞ?」


鉱石はまだまだ大量にある。手に届かないところを含めると、採掘した量の100倍以上はある。


「さすがに疲れたわ。これ以上続けるのは嫌だ」


「それなら仕方ないな」


ヘパイトスは採掘中は無意識に笑っているほど採掘が楽しそうだった。だからこれ以上採掘するのが嫌ということは無いだろう。

嘘も方便だし、一々ツッコミはしない。


「どうする?少し休憩してからここを出るか?」


「いや、お前達が良ければすぐに行こうぜ」


「じゃあ、すぐ行くか」


長い時間気絶していた俺と、今起きたばかりのルシエルは特に問題ないので、すぐにここから出ることにした。


「帰るに際して、選択肢がある。落ちた穴を降りた時の要領で2人を抱えて俺の無属性魔法で登るか、道に沿って帰るかだ。俺的にはやってみないとできるか分からないが、穴を登るのを1度確かめたい」


一応帰宅の方法はその2通りがある。穴を登るのは当初は無理寄りだったが、多重行使のスキルレベルが上がったことで盾の足場の数も増やせるから可能性はある。


「穴を登れるならそっから先は手書きした地図があるし、その方が良い。別に試すだけならやればいい」


「余も別に良いぞ」


「よし。それなら穴を登ってみよう」


帰る方法も一応決まり、俺達は帰路につくこととなった。

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