第42話 14歳
「うん!そろそろ1人で狩りに行ってもいいだろう」
「よっしゃ!」
14歳になると、俺は1人で狩りをする許可が降りた。
「もう魔物が複数現れても問題なくなったしな」
最初の頃は複数のボアが現れた時とかはてんやわんやしていたが、経験を重ねたことと、レベルが上がり、ステータスが上がったことでボア程度ならそれなりの数が相手でも問題なくなった。
14歳となった今のステータスがこれだ。
【名前】 ヌルヴィス
【種族】 人族
【年齢】 14 (1UP)
【職業】 不遇魔法剣士
【レベル】 8 (6UP)
【生命力】 155/155 (90UP)
【闘力】 155/155 (90UP)
【魔力】 155/155 (90UP)
【物攻】 69 (48UP)
【魔攻】 69 (48UP)
【防御】 45 (30UP)
【敏捷】 61 (42UP)
【精神】 61 (42UP)
【物理スキル】
・大鎌術Lv.5・身体強化Lv.4(1UP)
・大刀術Lv.3・無属性魔法Lv.2・体術Lv.2
【魔法スキル】
・闇魔法Lv.4・雷魔法Lv.3・氷魔法Lv.3
・身体属性強化Lv.2・付与魔法Lv.1
・魔力操作Lv.1
【他スキル】
・隠蔽Lv.5
なんと今回は身体強化のスキルレベルが上がったのだ。父さんに痛めつけられながら特訓したかいがあった。
また、身体強化のスキルレベルが上がったのは狩り中はかなり弱くではあるけどほぼ常に身体強化を使っていたからだろう。この行為はスキルレベルを上げるためというのもあるが、0から身体強化を使うよりも、出力を上げる方が咄嗟にやりやすいからだ。ただ、今後はスキルレベルを上げるために身体属性強化を行うことにする。
ちなみに、魔法のスキルレベルが上がらなかったのは偏りなく使っているからだ。大鎌術が狩りを始めて早くにレベルが上がったので、魔法もそろそろスキルレベルが上がる気がする。
「サバイバル術も教えているから何かあっても大丈夫だろうが、安全第一を心がけろよ」
「分かってるよ」
父さんから狩りの時には食べても問題ない野草や夜営をしても比較的安全な場所などは教えて貰っている。まだあまり実践したことは無いが、知識としてはしっかり入っている。
「ただし、森の奥には行くなよ」
「大丈夫。本気で行きたくなったらその時は父さんも連れてくから」
俺が思っているよりもこの森は深いらしく、奥にはCランクやDランクの魔物も居るそうだ。
この辺の魔物は楽に倒せるようになったが、まだDランクの魔物を相手にするには少しきついと思う。もう少しレベルを上げるのはもちろん、経験を積んでスキルを使うのを上手くしなくてはな。
「お、そうだこれを預けとく」
父さんがそう言って投げ渡して来たのはマジックポーチだった。
「え?いいの?」
「狩りに行くのにそれを持たんでどうするんだ?手で持って帰るわけにもいかんだろ」
確かに狩ったボアを背負って帰るのは面倒だからこれを貸してもらえてよかった。
「あ、それはヌルが15歳になったらプレゼントする予定だから丁寧に扱えよ」
「え!ほんとに!大切に使うよ!」
まさか、マジックポーチが貰えるとは思わなかった。これがあるだけでどれほど冒険者としての活動が楽になるか。
「ただ、狩りの時もそうだが、気を付けろよ。殺してまで奪おうとする奴は必ず出てくるぞ。特にヌルはまだ若いから弱いと思って狙う奴がいるぞ」
「…うん」
金の為なら平気で人殺しをする奴らが居るというのは両親から耳にタコができるほど聞いている。
「もし、そういう輩と遭遇したら遠慮なく殺せ。躊躇するとヌルが危険になるぞ」
「…分かってる」
俺に生け捕りにできるほどの強さがないのは十分理解している。なんたって狩りに行かない日は父さんに未だにボコられてるからな。
「それが分かってるなら大丈夫だ。1人でもしっかり狩って来るんだぞ。そうしないと明日からのご飯が質素になるぞ」
「それは責任重大だね。ちゃんと狩って来るから安心しててよ」
俺はそう言い、森の前で見送る父さんに手を振って森の奥に入っていった。
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