男の娘だと思ってた親友が女だったんだが。

俺氏の友氏は蘇我氏のたかしのお菓子好き

男の娘だと思ってた親友が女だったんだが。

俺には親友がいる。


名前を早乙女 暖乃さおとめ ののといい、俺の隣の家に住んでいる。


彼は男なのにとてもかわいい。

可愛いものを好むし、甘いものが好きだし、何よりのその顔立ちが女っぽいのだ。


彼がスカートを履いているところを見たことはないけど、多分履いたらそこらへんのアイドルなんか比にならないくらいに可愛いと思う。


「なぁ、お前スカートはかないか」


三連休の初日。

お昼の少し前の自室で、俺のベッドに寝転がってゲームに興じる暖乃に尋ねた。


今までも何回か思ったことはあったが、こうやって言葉にするのは多分初めてだと思う。

なんとなく彼がそういう話題を避けているように感じたから。


「え、なにいきなり…?」


暖乃は手に持った携帯型ゲームから視線を外して、椅子に座った俺を見上げる。


「あっ…」


「あぁ、死んじゃったじゃん」


彼が手を離したから、ゲームのキャラはあっけなく敵キャラに倒されてしまっていた。


「ごめん」


「まぁいいけどさ……いきなりどうしたの?」


頭を下げる俺に、暖乃が尋ねた。


「いや、なんとなく。暖乃がスカート着たら可愛いだろうなって思って。」


「……はずかしぃよ…」


暖乃は俺から目線をそらして小さくつぶやく。

…………やばい、めっちゃかわいい。


こいつについていることは知っているけど、それでも揺らいでしまいそうな可愛さだ。


「ごめん、やっぱわすれ…」


「…いいよ」


変な気を起こさないように誤魔化そうとしたその時。

俺の声に被せるように、暖乃が言った。


「え?マジで!?」


俺は驚きのあまり、椅子から崩れ落ちながら聞く。


「……うん」


もじもじとしながら小さくうなずく暖乃は、男とは思えないくらいに……かわいかった。















「ど、どう?」


天使が、この地上に降り立った天使が、そう玲瓏な声で呟いた。


姉のもう使わなくなった白いセーラー服を着せてみたんだけど……想像以上だった。

少し大きめのセーラー服からはみ出すように伸びた真っ白な手足、リボンまでつけて飾られた暖乃の長い茶髪は……控えめに言って天使だった。


「やばいっす」


「…そ、そうかなぁ」


俺が絞り出すように褒めれば、暖乃が恥ずかしそうに。けれど嬉しそうにつぶやく。

やべぇ、かわいい。もう反則。死ぬ。


高鳴る心臓を抑えながら俺は彼の全身を再度見渡した。

そして……一つの違和感に気がつく。


「暖乃」


「なに?」


見つめ続ける俺にそう返事をする暖乃。


「お前あれはどうしたんだ?」


俺はその違和感を解消しようと、尋ねた。


「あれって?」


こてんと首を傾げて暖乃は尋ね返す。


「だから、その大事なとこよ……。」


俺は少し恥ずかしくなりながらも、自分の股に手を当てて言った。


「え?えぇ?えっ?………………はぁっ!!!?何いってんの!!!!?」


取り乱した暖乃が顔を真赤にして騒ぐ。


「そ、そんなおかしいことか!?男なら少しは盛り上がるだろ!!!?」


「………………ぼく…おん…」


尋ねた俺に、暖乃は何かをつぶやき返すが、よく聞き取れない。


「ん?」


聞き返した俺に、暖乃は大きく息を吸って……


「僕は女の子だよぉ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」


そう叫んだ。


「………………マジっ!!!!!!!!!!!!!!!!?」










俺はこの17年間。とんでもない勘違いをしていたようだ。


かわいすぎる男の娘、早乙女 暖乃さおとめ ののは―――――





――――かわいすぎる女の子だったのだ。

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男の娘だと思ってた親友が女だったんだが。 俺氏の友氏は蘇我氏のたかしのお菓子好き @Ch-n

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