第4話 その後はつつましく
レンブランタの兵士が、ネビュラの王宮に乗り込みやすいように、私は色々な策を行った。
王宮で働いているかもしれない一部の者達に手紙を出して、言葉巧みにこちらの国へ引き抜いていく。
そして、どさくにさに紛れて持ってきていたネビュラの国宝を引き合いにだして、愚王を挑発。
あとはある事ない事いろいろ述べて、私に対する憎しみの感情を増加させ、単純な行動をとりやすくさせた。
すると、愚王が命令した兵士は何の工夫もなくまっすぐにレンブランタをめざし始めた。
その後は簡単だった。
こちらの兵士は、もぬけの殻になったネビュラの王宮にすんなり入り込んで、愚王を捕まえる事ができた。
王が囚われたのだから、レンブランタに向けて進行していた兵士達もすぐ無力化できた。
これで、ネビュラを覆っていた暴政はあっけなく終了。
捕らえた愚王は、これまでの悪事を暴かれて、処刑されることになった。
一度面会したが、当人に反省の色は一切みえなかったので、幸せアピールしてざまぁする以外やる事はなかった。
看守からは良い性格してると言われ、引かれてしまったが。
その後私は、レンブランタの王子といい雰囲気になったけれど、平民になって慎ましい生活を送る事にした。
愚王の元から離れた時間は、私に多くの物を気づかせたけれど、だからこそこのまま幸せになっていいか迷ってしまうのだ。
その後の私は、知り合いの兵士達などをレンブランタの職に紹介した後に、歴史に名を遺す事なく過ごした。
国の一画で、小さなお店を経営して慎ましい生活を送る事になった。
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