09-16-報酬【アイテム編】
《Rewards》
モンスター素材─────
コボルトの槍×98
コボルトの弓×32
コボルトの耳×3
ジェリーの粘液×22
ジェリーの溶解液×6
ジェリーの
蝙蝠の牙×17
狼の毛×5
アイテム─────
★リジェネレイト・スフィア (LV1)
☆ワンポイント (レザーブレスレット)×2
☆アーチャーズ・トーチ (
スキルブック─────
【★アイテムスタックLV1】
【☆アイテムボックスLV2】
【☆アイテムボックスLV1】×4
【★短縮詠唱LV1】
【☆高速詠唱LV2】×2
【☆連撃LV1】
【☆強靭LV2】
等
武器─────
☆ザ・トライアンフ (アイアンソード)
☆プレッジド・スライス (カッパーソード)
☆
☆グレートツリーズ・ヴァウ (ウッドブレイド)
☆グレートツリーズ・エゴ (ウッドスピア)
☆グレートツリーズ・フェイス (ウッドメイス)
☆グレートツリーズ・エイム (ウッドボウ)
☆鳥落とし (木長弓)
☆
等
防具─────
☆ラスティーウォール (ブロンズシールド)
☆ブークリエ・ド・アモーレ (レザーシールド)×2
☆レディ・インチェインズ (ライトチェインメイル)×2
☆レイヴンブラック (クロースアーマー)
☆プロテクトレザー (レザーアーマー)×5
☆ピピン・ザ・ティミッド (ロインクロース)
☆ファイアウォーク (レザーブーツ)
等
──────────
机の上からはみ出るくらいの武器、防具の数々。スキルブックやアイテムの数もおびただしい。
エンデが持ってきてくれたモンスターの素材は机に載りきらず、大半が床置きになった。
未鑑定だった大量のユニークアイテムは灯里と七々扇がせっせと識別の魔法を使うなか、エンデが「あまり得意ではないんだが」と言いながら手伝ってくれたことで、みるみる正しい形を露わにしていった。
獲得した金は全員で均等に分けるとして、アイテムはどう分配するか、という話になったとき、
「全部売って金で分ければいいんじゃねーの?」
海野が当然のようにそう口にしたが、ほぼ全員の反対にあい撃沈した。一度売って買い戻すのも勿体ないし、なによりみな、机の上に己が欲しいものがある様子なのだ。
「それじゃあこうしようか」
祁答院が提案したのは、全員が欲しいものの前に立ち、せーので目的のものを指さす。
競合相手がいなければ自分のものにでき、欲しいものが被った場合は話し合いかジャンケンで獲得者を決め、獲得し損ねた者は、競合相手のいないアイテムを指定し、それを得る。
すべてのアイテムがなくなるまでこれを何周も繰り返す、というルールだった。
みなが祁答院に頷いて目当てのアイテムへ向かってゆく。
海野はやや大げさ気味に走り出し、レア大剣『☆グレートツリーズ・ヴァウ』の元へといち早く辿りつき、まるで「これはオレのだ、誰もこっちにくんなよ」と言わんばかりに俺たちを見回した。
海野の気持ちはわからないでもないが、この分配方式において、スマートなやりかたとは言い難い。
なぜならば、このメンバーのなかで大剣を扱うのは海野だけ。競合相手がはなっからいないのだ。
俺の使う武器はステッキ、ワンド、アーツ。
アッシマーはメイス。
灯里はスタッフ。
高木はハンマーと洋弓。
鈴原は和弓。
海野は大剣。
小山田は薙刀。
武器を持たない国見さんの選択はわからないが、競合するのは三好姉弟のロッドと、祁答院と七々扇の片手剣、そして鈴原と小金井の和弓くらいだった。
ならば先に、たとえばレアの防具を獲得し、あとからのんびりと大剣を手に取るのが効率の良い選択と言えるだろう。
ほかのみなはそれをわかっているのだろう、実際、武器よりも防具のほうが人気が高い。鈴原と小金井なんかは選ぶ前から相談をはじめている。
残念ながら戦利品に俺の武器であるステッキもワンドもアーツもなかった。
となると、狙うはこれか……?
──────────
☆レイヴンブラック (クロースアーマー)
HP5 DEF0.20
要:【呪いLV1】【防具LV1】
──
【隠密(↑LV1)】【
【☆呪い消費MP節約(↑LV1)】【闇魔法(↑LV1)】
──
闇と影、そして鴉をモチーフにした、クロースアーマーのユニーク。
夜間や暗所では【隠密】LVがもう一段階上昇する。
──────────
漆黒のクロースアーマー。
俺がいま羽織っているものよりも深い黒。襟元には
しかしこのレア防具は【呪いLV1】を要求する。
きっとこのなかで呪いを習得しているのは俺だけだろうから、これは二周目以降でも難なく獲得できるだろう。
同じ理由で、ロインクロース──腰巻きのユニークも後回しでいい。
──────────
☆ピピン・ザ・ティミッド (ロインクロース)
HP2 DEF0.20
要:【槍LV2】
──
【槍(↑LV1)】【
【体力(↑LV1)】【
──
ロウアーコボルトに転生していちからやり直す勇気を持てなかったマイナーコボルトの戒めであり、証である。
──────────
装備の上から巻け、槍と両手槍、体力のスキルが伸びる非常に優秀な防具だが、要求する【槍LV2】を満たす人間はここにはいないし、シュウマツ前日まで海野が行動を共にしていた望月が槍を使っていたが、シュウマツ直前の様子から、海野が望月のためにアイテムを選択するとも思えない。
……なら。
俺は誰もいない、ブルーオーシャンであるスキルブックが載った机の前に移動した。
「は? 藤木、そっちでいいん?」
「おう。いまのうちに取っておかないとな」
高木の声に口角を上げて返す。
やがて祁答院が「みんないいかい?」と全員を見わたした。
「「「せーのっ!」」」
それぞれが己の欲しいアイテムを指差して、全員が目的のものを手に取った。
俺が最初に獲得したのは【☆アイテムボックスLV2】のスキルブック。
シュウマツのMVP報酬で手に入れたトロフィー『◆サモナーズ・トリビュート』を所持するには、アイテムボックスの拡張がどうしても必要だったし、一昨日確認したとき、ココナの店では品切れになっていたからだ。
その後、二周目と三周目でたくさんあったレザーアーマーのユニーク『☆プロテクトレザー』と前述した『☆ピピン・ザ・ティミッド』をコボたろうたち用に、四周目でコボじろう用にウッドスピアのユニーク『☆グレートツリーズ・エゴ』を、五周目でユニーククロースアーマー『☆レイヴンブラック』を自分用に入手。
みなは欲しいアイテムが被って相談やじゃんけんをしていたが、俺は一度も誰とも被ることなく目的のアイテムを手に入れることができた。
その後はレベルアップ用にモンスター素材をいいものから順に獲得し、十五周ほどしてようやく分配が終了した。
LV9になるために必要な『ジェリーの
カカロがドロップしたらしい『☆コボルトの決意』も獲得した。モンスターの意思よりも大きなひし形で、光は放っていない。何に使うのかはまだわからないが、召喚士として、優先して持っておくべきだろうと感じた。
「どうだい? 似合うかな?」
国見さんが愛の盾と呼ばれるハート型の盾──ブークリエ・ド・アモーレを装着した左腕を掲げながらまんざらでもない顔で俺たちを見渡すと、どっと笑いが沸き起こった。
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