08-47-A Road Goes on

 宿へ戻ると騒がしかった声はおさまっていて、そっと広間への扉の隙間から室内を覗くと、壁際の小さいテーブルを囲む高木と鈴原の姿が見えた。


 女将の姿が見えないことを確認して扉を開けると、ふたりが腰掛けたままひょいっと手をあげてくる。


「うーっす。お疲れー」

「藤間くんシャワー長かったねー。伶奈もどこ行ってたのー? 女将さんが探してたよー?」


 幸いなことに、女将はあっさりと酔いつぶれてココナが自室へと連れて行ったと鈴原が教えてくれた。

 テーブルの上にはたくさんのコップや色とりどりのビン、フライドポテトらしきものや骨付きのチキンが食い散らかされていて、なんとも言えぬ荒廃した様相になっていた。


「お前らは飲んでねえのか」

「ウチらはちょっとジュースに混ぜただけー」

「酒にハマって現実でも飲んじゃったら目もあてらんないしね。あんまジュースとの違いもわかんなかったし、そんならジュースでいいかなって」


 このふたりは意外にも──と言ったら失礼だろうか、こういうところはしっかりしているらしい。とくに高木なんかはべろんべろんになっている想像までしていた。すまん高木。


「アッシマーと七々扇は?」

「綾音はシャワーだよー」

「あの子シャワーめっちゃ長いから。しー子はそこ」


 高木が指差す小上がりの絨毯じゅうたんには大きなタオルのなかですぅすぅと寝息を立てているアッシマーがいた。


「えー。どうすんのこれ」

「爆睡だよー。ここで寝ちゃったらどうなるんだっけー? アルカディアだと拠点で寝ないといけない決まりだったよねー?」

「このまま現実に戻っちまったら、この身体は消えて、翌朝に拠点──ベッドで目が覚める。その場合はペナルティとして金半分と一部のアイテムロストだ」

「死んだときと一緒じゃん。……つーかあんた、詳しいけど、学校で習ったっけ?」

「いや、アルカディアに来て初日に経験済みなだけだ」


 俺がそう言うと、灯里と高木、鈴原の三人が同時に大きなため息を吐いた。……ん? 俺またなんかしちゃいました? 自分で言ってて泣きそう。


「どーする? 起こす?」

「それも可哀想だろ。……よい……しょっと……!」


 タオルを巻いたままのアッシマーの首と膝裏に両手を突っ込んで持ち上げる。


「おー……藤木、やるじゃん」

「わー。お姫様抱っこだー」

「ぅ…………ぃぃな……」


「変なこというなっつの、横抱きだ、横抱き」


 中学生のころ、ゲームをしながら寝落ちした澪に何回かしてやったことがある。……こいつ、澪より遥かに重いぞ。胸だけで10キロくらいあるんじゃないの?


 広間の扉を開けてくれた灯里が俺とアッシマーへ視線を上下させ、


「手伝おうか?」

「や、いい。手伝いようもないだろ。それより、テーブルの上を片しておいてくれよ。明日女将が大変だろ」


 そう残して、アッシマーを横抱きにしたまま階段を上がる。



 そういえば最初、シャワーがアルカディアにあるのも知らなくて、すげぇ悪臭を放ってたよなぁ……。


 ぎしり。


 一回じゃにおいが取れなくて、金のないときに一日に何回もシャワーに行って……。


 ぎしり。


 損得勘定で行動を共にして、それなのに損してるじゃねえか、なんて頭を抱えて──


 ぎしり。


 スキルで有利なくせに、俺よりぶきっちょで、ライフハーブの採取で失敗して、えへっ☆ なんて笑ってるんだ。


 ぎしり。


 いまこうして、あの日のことが笑えるようになっていて、俺がお前を横抱きにしてるなんて、信じられないよな。


 ぎしり。


 なあ、アッシマー。

 やっぱり、俺は思うよ。


 ぎしり。


 『私を雇ってくれませんか!?』って言う

 お前と出会った、あの日が。


 ぎしり。


 いま思えば、あれがはじまりだったんだ、って。

 そう、思うよ。



 階段を上りきり、右へ曲がって突きあたりの部屋へ。

 右肘でなんとかノブを回し、足で押し出すようにして扉を開けた。


 ランタンでだいだいに灯された室内。

 両端にベッドがあり、ストレージボックスがあって、中央に作業台が鎮座していて、その奥にステータスモノリスの扇状に丸くなった上半分が見える。

 久しぶりに帰ってきた──たった数時間のことなのに、そんな気がした。


「よっ……と」


 ベッドにそうっとアッシマーを下ろす。


「ふにゃー……」


「お前、寝言ねごとすらあざといのな。……ふふっ」


 己の口から出た声の優しさに驚いた。驚いたついでに、アッシマーの髪を撫でる。

 もこもこした頭はシャワーを浴びてそう時間が経っていないからだろう、すこし湿っている。


「風邪引いちまうぞ……。つってもこの世界にドライヤーなんてねえしなぁ……」


 干して畳んであったタオルを自分のストレージボックスから取り出し、アッシマーの髪をそっと拭いていく。



 なあ、アッシマー。



 エンデはみっつの奇跡が起こった、なんて言ってたけど。



 俺は、奇跡なんて信じない。



 でも。



 でも、もしも、あれが奇跡だったのなら。



 みっつなんかじゃ、足りなかった。



 俺はもうみっつの奇跡……みたいなものを知っている。



 ひとつ。エンデは俺が生きていたことを奇跡だと言っていた。

 ならば、ソウルケージを所有していたアッシマーが生きていたことだって奇跡だ。


「生きていてくれて、ありがとな」


 それに、ソウルケージは本人が持つべきもので、本人の魂が本人のソウルケージに入る。

 ならば、俺ではなくアッシマーの所有するソウルケージに、コボたろうたちが入ることができたのは──


「いつも、ありがとな」


 きっと、俺たちふたりが、なにもかもを共有しているから。

 金も、アイテムも、生活も──

 一切合切いっさいがっさいをふたりでわけあってきたから、コボたろうたちの魂も、アッシマーのものは俺のもので、俺のものはアッシマーのものだってわかったのかもな。


 これが、ふたつめの奇跡。



 そして最後は──


「うにゅぅ……ふじま……くん?」


 眼下で、アッシマーがうっすらと目を開ける。


「んあ、悪ぃ、起こしちまった。いくらなんでも濡れたまんまだと風邪引くと思ってな」


 それでも髪を拭く手はめない。

 嫌がられるかな、とも思ったが、アッシマーはくすぐったそうに目を細め、受け入れるように柔らかく微笑んだ。


「うにゃ……藤間くん……やっぱり、お父さんみたいです」

「せめて兄貴にしてくれって言っただろ」


 寝ぼけているのだろう、アッシマーは甘えるような声で、俺に身を任せる。つられて俺も口のが緩んだ。


 そうだ。

 どうせ起こしてしまったのなら、訊いてみようか。


「エンデは奇跡だなんて言ってたけど……。俺からすれば、こっちのほうがよっぽど奇跡なんだよなぁ……」

「なにがですかぁ……?」


 最後の奇跡を。


「お前がさ。ソウルケージを持っててくれただろ。そのおかげでコボたろうたちは助かった」


 髪を拭く手を止め、紡ぐ言葉を探す。アッシマーは大きな瞳を開いて俺を待っていてくれる。


「アッシマーは、ずっとソウルケージを革袋に入れて持ち歩いていたんだよな。昨日のメイオ砦が終わってからずっと。連れて歩いてやりたいとか言って」

「そう、です」


 エンデはその偶然を奇跡だと言った。

 きっとみんな、アッシマーの優しさを奇跡だと思った。


「でも、俺には腑に落ちないことがある」

「なん、ですか?」


 たしかに、メイオ砦でシュウマツ前日にソウルケージを手に入れた偶然。

 アッシマーがソウルケージをシュウマツに持ち込んだ偶然。

 アッシマーが生きていた偶然。

 俺が生きていた偶然。

 コボたろうたちに心があった偶然。


 偶然がいくつも重なれば、人はそれを奇跡と呼ぶのかもしれない。


 しかしそれでも、心のうちで奇跡の存在を信じられない俺は、陰キャらしく捻くれてみせる。


「俺たちは、西郷にイメージスフィアを見せられた。シュウマツの様子を知った。そしてシュウマツの前……俺は慌ててお前の目を塞いだけど、なにが起こったかくらい、わかっていたんだろ」

「……」


 渦の真下にいた俺たちの上空で、五人のいのちが奪われた。思いもつかないような残虐ざんぎゃくな方法で。


「お前がソウルケージをいのちだと認識していたのなら、優しいお前がそんなところへソウルケージを持っていくはずがない」


 多くのいのちを、優しいアッシマーが恐怖の坩堝るつぼなんかへ持っていくはずがない。

 宿屋に置いていくか、暴虐のあと、リディアに渡すなりしておくはずなんだ。


 それなのにどうしてアッシマーは……


「ふふっ……なんだ、そんなことですかぁ。そんなの、奇跡でもなんでもないですよ」

「……んだよ」


 アッシマーは柔らかく笑ってから、首を横に振った。


「だって、藤間くんが言ったんですよぅ?」


 もう一度大きな瞳で俺を見つめるアッシマー。


「あの日、バイト帰り──わたしの頭に手を置いて、言ってくれたじゃないですかぁ」


 その瞳に、吸い込まれそうになる。



「『なんとかする』って……えへへ……」



 むしろ吸い込まれたいんじゃないのか──そんなバカげたことを考えたとき、俺の口から「は?」なんてバカげたような声が出た。


「だから、連れて行くことにしたんです」

「いやストップちょっと待て」


 あの日のことを思い出す。

 アッシマーがシュウマツに選ばれて、バイト帰り、たしかにそう言った。こんなのわざわざ思い出さなくても覚えてる。


「え、それだけ?」

「はい、それだけですっ」


 やっぱり、アッシマーはダメだ。

 俺を、弱くする。


「わ、ふ、藤間くん?」


 張り詰めた糸が切れたように、俺はふにゃふにゃと膝をつき、アッシマーの横たわるベッドに上半身を投げ出す。


 アッシマーの言うとおり、アッシマーからすれば、これは奇跡でもなんでもないのかもしれない。

 しかし俺からしてみれば、失礼ながらアッシマーは……奇跡的なほどのバカというほかない。


 人がバラバラにされる映像を見た。

 人が醜く言い争う姿を見た。

 大量のモンスターが押し寄せる光景を見た。


 それなのに、俺の背伸びした『なんとかする』を信じるとか、どんなバカだよ。


「でもでも、結果的になんとかなりましたし……」

「いやまぁ、そりゃそうだけど……」


 はぁぁぁぁ……と大きなため息をつく。


 アッシマーはこれが奇跡なんかじゃないと言う。

 ならばやはり奇跡なんていうものは、無責任で漠然とした、自分以外の力に頼った偶然で、根拠のない希望でしかなくて。

 ここには奇跡なんかじゃなくて、俺たちがここまで歩んできた”軌跡”があっただけなのではないか。


 それでも、奇跡を信じない俺が。


 この軌跡で描いてきた偶然必然の連続のどれかひとつを奇跡と呼ぶのなら。



「ありがとな。お前がいてくれて、よかった」



 アッシマーと出会い、運命を共にしたあの日のことを、俺は奇跡と呼ぼう。



「なっ、なんですか、急にもう……ぁぅ……」


 アッシマーは俺に背を向けて、布団にくるまってしまった。



 人生にはきっと、いくつもの分かれ道があって、いくつものたらればがある。


 もしも、七々扇と幼なじみじゃなかったら。

 同じ学校に獅子王がいなかったら。

 ピアノ教室で、朝比奈と一緒ではなかったら。

 空手を習っていなかったら。

 うさたろうに出会っていなければ。


 いくつもの分岐路で、いくつもの運命と、いくつもの選択があった。


 その結果、俺は絶望して、孤独に膝を抱えた。


 そして俺はひとりでいることを選び、さらに選択肢をせばめ、希望へ向かうかもしれない酷道を拒絶し、できるだけ傷つかないような平坦で暗い道を選んだ。


 そうやってなにごともないように、己を殺して、気配を殺して、死んだような目で歩く先に、お前がいてくれたんだ。


 両親がいなくて、きょうだいをたくさん抱えて、中学生から学校に行きながらバイトして、学校じゃいいように使われて、アルカディアじゃ寝床すらなくて……。


 俺なんかよりよっぽど大変な人生を送ってきたっていうのに。

 めっちゃ泣き虫なくせに。


 そこには、元気に、あたたかく、やわらかく笑っているお前がいてくれたんだ。



 つう、と頬をなにかが伝った。



「……え、あれっ」



 俺はいまアッシマーのことを思い、柄にもなく口角が上がっている。


 なのに。


「……あれ、なんで、なんで……」


 それなのに、頬を熱いものが伝う。


「藤間……くん?」


 アッシマーが慌てた様子で振り向いた。


 これは、涙なのだろうか。

 たしかにすこし暗い考えをした。しかし俺はこんなことで泣くほど弱かったのだろうか。

 さっき、張り詰めた糸が切れた際、俺のべつのなにかも一緒に切れてしまったのだろうか──


「うおっ」


 アッシマーの横たわるベッド──腰ほどの位置に顔を埋めた俺は、両脇に手を挟まれ、強い力に引っ張られる。

 膝立ちで起こされた俺の目の前には、上半身を起こしたアッシマーがいて、やっぱり、予想通り、当然のように、やわらかく笑っていてくれる。


 俺はもう一度、強い力に引き寄せられる──


「むおっ……」


 俺の上半身は泳ぎ、両手を情けなく宙に放り出したまま、俺の顔面はベッドのスプリングなんかよりもはるかに柔らかい場所に着地した。


「藤間くんは、無理しすぎなんですよぅ……」

「あ、わ、わりぃ……! って、お、おい……むぐふ」


 すぐに頭をどけようとするが、俺の顔はアッシマーの胸に埋まったまま、逃げるなと言わんばかりに後頭部を抱えられ、空いた手で頭をなでられる。


「あと、考えすぎです。しんどくなっちゃいますよぅ?」


 無理矢理力を入れれば男女の力量差で離れることができるだろう。

 しかし、力の入れかたを忘れてしまったのだろうか。


「ぐ……ぅ……。ぐすっ……なんなんだよ、おまえ……」


 それとも、甘える気になってしまったのだろうか。


「もう、肩肘を張らなくていいんです。もう、背伸びしなくてもいいんですよ」


 抱き締めてくれる腕のあたたかさに。

 頭を撫でる手のやさしさに。

 かけられる言葉のやわらかさに。


「どこにも……いかないで、くれよ」

 ──俺の歩く道から、いなくならないでくれよ。


 頭を撫でる手が止まり、しかしまた優しく動き出す。


「はい。どこにも行きませんよ。わたしに、藤間くん以外の……ぐすっ……どこへ行けっていうんですかぁ……」


 アッシマーの声に嗚咽が混ざる。


 こんなはずじゃなかった。

 俺がアッシマーの勇者になって、泣き虫な勇者アッシマーの涙を止めるはずだった。

 もう、泣かせないって決めたはずだった。


「それなのに……ぐすっ……なんでまた、泣いてるんだよ……なきむし」

「ぐすっ……ブーメラン……刺さってますよぅ? もらい泣きです」


 男は人生で三回しか泣いちゃだめなんじゃなかったのか。



 これはきっと、違う。



 俺のこころに、アッシマーが入りすぎて。


 閉じこもった俺の殻をメイスで叩き壊して、

 やさぐれた俺のこころを愛の盾で包み込んでくる。なんだよこれ、最強戦士かよ。


 すでによく沁みた大根のような俺のこころを、さらにひたひたにしてくる。


 だから、汁がこぼれただけ。

 そうだ。これはきっと、おでんの出汁だしなんだ。


 そうやって捻くれて、それでも良いんだよ、って許してくれている気がして。



「なんとかしてくれて、ありがとうございました。なんとかしてくれるって、信じてました」



 だからアッシマーはダメなんだ。

 男の矜持きょうじやらなんやらを無視して、いつもそうやって俺を弱くする。

 いまだって、そうか、俺はなんとかできたんだ、という達成感を与えて、俺をひたひたに沁みさせて、目から出汁を溢れさせてくる。


 しばらくふたりでそうしたあと、


「藤間くんはやっぱり、お父さんみたいです」


 アッシマーはそう言って、俺から両手を離す。頭を拭いていたタオルで俺の両眼を拭ってから自分の目元を拭うと、上半身を横たえ、俺に背を向けた。


「お父さん、みたいです」


 アッシマーは自分に言い聞かせるように繰り返す。


 アッシマーの父親は、どんな人物だったのだろうか。

 アッシマーの記憶にいる父親は、俺に似ているのだろうか。


 亡くなってしまったのだろうか。

 それとも、アッシマーを……アッシマーたちを捨ててどこかへ行ってしまったのだろうか。


 言いようのない淋しさと、理不尽極まりない僅かな怒りが胸を焼く。


 それでも、アッシマーがこんなに優しい女の子になったのは、父親のおかげなのだろうか。


 母親はどうしたのだろうか。


 ふたりとも、亡くなっているのだろうか。


 疑問は尽きない。

 ──でも、訊けない。


 家庭のことまで、俺にどうこうする権利なんてないし、きょうだいを抱えて家計が苦しい──そんな現状を解決できる強さもない。


 そんな俺が、アッシマーに、なにを訊けるっていうんだ。


 やがてすぅすぅと寝息が聞こえてきた。アッシマーに布団をかけ直し、階下へ降りる途中で──



「あ」


 眠たそうな顔の鈴原が、エントランスの扉から階段の下に駆け寄り、俺を見上げてきた。


「ちょうどいいところに戻ってきたー」

「どうした……って、いや、マジでどうしたんだよ……」


 階段を下りきると、俺の言葉は鈴原へ向けたものから、玄関の扉を開けた先にいる人物へと切り替わった。



「やぁ。夜分遅くに悪いね」



 そこには鎧を脱ぎ、コモンシャツ姿になった祁答院が立っていて、困ったような笑顔をこちらに向けていた。

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