07-17-跫(あしおと)

 こそこそと宿へ戻ってきた俺たちはストレージに金を預け、経験値が貯まった俺、アッシマー、コボたろうはそれぞれ☆コボルトの意思を使用し、揃って転生を行なった。


 そうしてめでたく転生したあと、ステータスモノリスを確認したんだが──



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《転生》

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藤間透

LV5/5→LV1/10 ☆転生数0→1  EXP0/7

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▼──基本HP12(↓2)

基本HP10×1.2=12

▼──基本SP12(↓2)  

基本SP10×1.2=12

▼──基本MP12(↓2)

基本MP10×1.2=12

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《ステータス》

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藤間透

LV1/10 ☆転生数0 EXP0/7

HP12→14

【HPLV1】【体力LV1】

SP12→15

【SPLV2】【技力LV1】

MP12→15

【MPLV3】

▼─────ユニークスキル

オリュンポス LV1→2

召喚魔法に大きな適性を得る。

▼─────アクティブスキル

損害増幅アンプリファイ・ダメージ 消費MP4

纏ったものの被る損害を増幅させる靄を発生する。

▼─────パッシブスキル

召喚爆破サーモニック・エクスプロード(New)

召喚モンスターが戦闘不能になった際、敵対勢力にのみ被害を及ぼす魔力の爆発を発生させる。

──LV3──3Skill

MP(UP)、召喚(UP)、採取

──LV2──6Skills

SP、技力、器用、召喚時間、

呪い(UP)、歩行

──LV1──19skills

☆SP自動回復、☆召喚MP節約、

☆召喚時消費MP減少、☆アイテムボックス、

〇召喚疲労軽減、〇採取SP節約、

HP(New)、体力(New)、俊敏、戦闘、

杖、ステッキ、逃走、運搬、

休憩、草原採取、砂浜採取、砂採取

▼─────装備 DEF0.40 HP5

ウッドステッキ ATK1.05

コモンシャツ DEF0.20 HP2

コモンパンツ DEF0.10 HP2

コモンブーツ DEF0.10 HP1

☆ワンポイント(☆召喚MP節約)

採取用手袋LV1

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 やっぱりLV1に戻ったぶん、ステータスも軒並み下がっている。とはいえ、転生の影響で基本ステータスが1.2倍になるから、ほぼLV3のステータスにスキルの補正って感じだな。必要経験値が少なくなったぶん、元のステータスに追いつくのも遠くない──



 って。



 ……え、ちょっと待てよ。




▼─────パッシブスキル

召喚爆破サーモニック・エクスプロード(New)

召喚モンスターが戦闘不能になった際、敵対勢力にのみ被害を及ぼす魔力の爆発を発生させる。

──────────



 なん、だよ、これ。



 サーモニック、エクスプロード。



 召喚、爆破。



「ふぇ? 藤間くん、どうしたんですかぁ?」


「あ、いや、なんでもねえ」



 モノリスを覗き込もうとするアッシマーから隠すようにウィンドウを閉じ、



「それよりアッシマーはどうだったんだよ。ユニークスキルのレベルが上がって、調合成功率もいい感じになったのか?」



 アッシマーはやけに鋭いときがある。

 俺は慌てて話を逸らしたことに、そして俺がそうしたことの原因がステータスにあると気づいたような顔で一度モノリスに視線をやり、それでもやっぱり「訊かないでおいてあげます」といったふうに、俺の話に乗ってくれた。


「調合とかはレベルが1に戻ったことでとんとんって感じですねぇ。でもでも、たぶんですけど、モンスターさんからの報酬額は増えましたよぅ?」


「へー、しー子すげーじゃん! んー、LV3には経験値1たんないかー」


「私は2足りないよ……。でもやっぱり、LV1に戻るとレベルが簡単に上がって嬉しいね」


「ウチ新しいスキルおぼえたー! やったー!」


 鈴原の新しいスキルという言葉に戸惑いつつ、先ほどの文字の羅列を忘れるようにステータスモノリスを覗き込む。


 鈴原のユニークスキルは【解放の射手アンリーシュ・ジ・アーチャーズ】。弓の扱いに関して非常に大きな適性を得、開錠が得意になり、そしてレアアイテムのドロップ率が上昇するという強力なものだった。


「一昨日からやけに☆コボルトの意思がドロップしてたのって、鈴原のおかげだったのか」


「えー? うーん、たぶんしーちゃんのおかげだと思うなー。ねー♪」

「ねー♪」


 笑いあって手を合わせる鈴原とアッシマー。報酬の量を倍以上にするアッシマーと、レアドロップ確率を上昇させる鈴原。……このふたり、めちゃくちゃ相性いいんじゃないの?


 ちなみに、俺とコボたろうがふたり揃って転生できたのは、昨晩市場で購入したものと、今回【臆病のピピン】からドロップした意思のおかげである。いつも俺ばっかり貰っていてすいません。


 そんなコボたろうは【マイナーコボルト】スキルが上昇したことで槍の適性が上昇し、【コボルトボックス】がLV2になり、容量が5から10に倍加した。これでコボたろうも俺と同じ量のアイテムを保管できることになる。



「アイテムの分配どーする?」

「したいんだけど、その前にこれをオッサンに返さねえといけないんだよなあ……」


 俺が取り出したのは『★リジェネレイト・スフィアLV2』。ギルドが騒然としていたため、ダンベンジリのオッサンに借りたものを返す前に宿へ戻ってきてしまったのだ。早いところ返しておかないと、泥棒だと思われてしまうかもしれない。


 すこし脱線してレベルアップや転生もしてしまったが、金をストレージに預けるという目的は済んだ。


 俺たちは宿屋を出て、ふたたびギルドへと、少し陽射しの強い街並みを歩みはじめた。



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レベル一覧(☆は転生数)

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☆1 LV3 七々扇綾音【戦乙女オルレアン

☆1 LV2 高木亜沙美【栄光の鉄槌グローリー・ハンマー

☆1 LV2 鈴原香菜【解放の射手アンリーシュ・ジ・アーチャーズ

☆1 LV2 灯里伶奈【黄昏の賢者トワイライト・フォース

☆1 LV1 藤間透【オリュンポス】

☆1 LV1 足柄山沁子【アトリエ・ド・リュミエール】


☆1 LV1 コボたろう

☆0 LV3 コボじろう

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